「W杯で勝つには全然足りない」 元日本代表DFがベトナムに苦戦の森保ジャパンの課題指摘
これまでテストの場が少なかった余波と指摘
栗原氏は、オーストラリア戦に起用されたメンバーと、ベトナム戦に先発出場した選手たちの実力差はそこまで大きくないとしつつも、テストの場があまりに少なすぎたと指摘する。
「これまでの控えメンバーたちは、こういう感じだから森保監督は使わなかったのか、と思われるかもしれません。でも、裏を返せば、こういう状況にならないために、使っておかなければいけなかった。実力的にはそこまで変わらないのに、レギュラー11人以外が出た時にこういう風な結果になるのは、かたよって使い過ぎた余波。使うタイミングはほかにもあったはずで、今までのしわ寄せ・弊害と言われてしまっても仕方ない。途中で本来のメンバーを入れるのではなく、最後まで使い切ってほしかったです」
アジア最終予選を有終の美で飾れなかった日本。栗原氏は「W杯で勝つには全然足りないと認識して、今後のことを考えていく時間ができたのを、プラスに捉えるしかない」と檄を飛ばしていた。
(栗原勇蔵 / Yuzo Kurihara)
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栗原勇蔵
くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。