国際親善試合。オランダ戦の後半頭から出場、ファーストプレーで得点

　デンマーク代表は現地時間3月26日、国際親善試合でオランダ代表と対戦した。この試合でデンマーク代表に復帰していたMFクリスティアン・エリクセンが、復帰後初ゴールを決めている。試合は2-4でオランダが勝利したが、米スポーツ放送局「ESPN」は、「ほとんどの人が想像できなかった新たな章が幕を開けた」と、エリクセンの復帰を報じいてる。

　エリクセンは、昨夏に行われたEURO（欧州選手権）初戦のフィンランド戦にスタメン出場したが、前半途中に心停止を起こしてピッチに倒れた。メディカルスタッフによる心肺蘇生で一命を取り留めたが、手術で植え込み型除細動器（ICD）を装着することに。イタリア・セリエAではICDを付けてのプレーが認められていなかったため、エリクセンは当時在籍していたイタリア1部インテルを退団し、イングランド1部ブレントフォードに加入していた。

　ブレンフォードに加入後、エリクセンは3月12日の第29節バーンリー戦（2-0）で1アシストを記録するなど、好パフォーマンスを見せて、デンマーク代表に再び招集されていた。

　オランダ戦でベンチスタートとなったエリクセンは、1-3とリードされた後半開始からピッチに立つ。そして、後半開始から2分、右サイドからのクロスに対して右足で合わせると、シュートはゴール左に決まり、デンマークは1点差に詰め寄った。このゴールにつながったシュートが、エリクセンのデンマーク代表でのファーストプレーであり、ゴールはインテル時代の2021年5月23日に挙げた1点以来だった。

　その後、1失点を喫して2-4で敗れたデンマークだったが、「ESPN」はエリクセンの代表復帰戦が行われたスタジアムに注目。「アムステルダム・アリーナは、エリクセンの代表復帰に相応しい舞台だった。ここは5年間在籍したアヤックスのホームスタジアムであり、そこで彼は名前を上げて若手から強大なプレーメーカーになった」と報じ、「仕事をやり遂げると、試合終了のホイッスルとともにエリクセンはアムステルダムの観衆から拍手を受けた。そして、ほとんどの人が想像しなかった代表チームでの新たな章が幕を開けた」と、エリクセンの復帰戦を報じている。

　今年11月に開催されるカタール・ワールドカップの出場権も獲得しているデンマーク代表。心停止から力強く復帰したエリクセンは、23名のメンバー入りを果たすことができるだろうか。