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「敗戦は予想できた」 オーストラリア記者が母国の育成課題を指摘「日本から学ぶべきことが多い」
豪州紙のケンプ記者は「Jリーグはアジアにおけるユース育成のベンチマーク」と言及
カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のグループBは最終節を残して日本とサウジアラビアが本大会出場権を獲得。日本に敗れて3位となったオーストラリアは、プレーオフへと回ることになった。豪紙「ガーディアン・オーストラリア」は「オーストラリアは日本から学ぶべきことが多い」と報じている。
オーストラリアはアジア最終予選第9節で日本をホームに迎えた。勝てば日本との立場を逆転させる重要な一戦だったが、途中出場のMF三笘薫の2ゴールを献上し、0-2で敗北。この結果、グループBは勝ち点21で首位の日本と、同20で2位サウジアラビアが本大会出場権を獲得。同15のオーストラリアは3位が確定し、プレーオフに回る。前回のロシア大会に続き、またも大陸間プレーオフを勝ち抜かなければならなくなった。
「ガーディアン・オーストラリア」紙のエマ・ケンプ記者は、今予選での苦戦ぶりにあるように、近年のオーストラリアの低迷について「この15年間にうまくいかなくなったことの本質は、選手育成のボトルネックにある」と主張。「若くて才能ある選手たちがその価値を発揮する機会が少なく、代表チームの層が薄くなっている」と育成面での停滞が問題の根底にあるとした。
現代表監督のグラハム・アーノルドはシドニーFCの監督だった2018年に、17~22歳の若手選手がプレーする場としてAリーグにも2部リーグやリザーブリーグの設立を求めたが、これらはいまだに実現していない。国として育成を促す環境面の整備が追いついていないことが、課題として挙がっている。
そうした育成面に関して、ケンプ記者は「日本はこの30年の間に、Jリーグを通じて非常に優れたチームを作り上げた」と対戦した日本を例に挙げて「Jリーグでは選手が若いうちに健全な基礎技術を身につけ、アンダーエイジのピラミッドの中で体系的に成長している」と日本の育成モデルを絶賛。そして、そのうえで「Jリーグはアジアにおけるユース育成のベンチマークになっている。オーストラリアの敗戦は予想できた。その点では学ぶべきことは多い」と指摘していた。
(FOOTBALL ZONE編集部)