日本代表、豪州戦15選手を金田喜稔が採点 三笘「完璧ドリブル」で最高点、期待込みの最低点は?
山根視来が「酒井宏樹の穴を埋める以上の活躍」、守備陣は冨安不在を感じさせず
森保一監督率いる日本代表は、3月24日に行われたカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選第9節オーストラリア戦で2-0と勝利し、7大会連続のW杯出場を決めた。「天才ドリブラー」として1970年代から80年代にかけて活躍し、解説者として長年にわたって日本代表を追い続ける金田喜稔氏が、この試合に出場した15選手を5段階(5つ星が最高、1つ星が最低)で採点した。
◇ ◇ ◇
<GK>
■権田修一(清水エスパルス)=★★★★☆(4つ星)
相手との競り合いに負ける形となり、その流れから山根視来のオウンゴールかと思われたが、ファウル判定で命拾い。相手の強烈なフリーキックにしっかりと反応して防ぐなどゴールマウスを守り切り、5試合連続無失点を最後尾から支えた。
<DF>
■山根視来(川崎フロンターレ)=★★★★★(5つ星)
負傷で不参加となった酒井宏樹の穴を埋める以上の活躍をした。先制点は新旧(川崎)フロンターレ・トライアングルで奪い取ったもので、山根のパスから始まった。また伊東純也との縦の関係性、パスの精度、攻撃参加への意欲など、さまざまな面が改善されていた。
■吉田麻也(サンプドリア)=★★★★★(5つ星)
センターバック2人に言えることだが、今後はビルドアップの面で多少修正が必要になる。それでもこの大一番で無失点に抑えた点は特筆に値する。ロングボールに対する反応も良く、最後まで穴を作らずに最終ラインを統率していたあたりは、さすがの一言だ。
■板倉 滉(シャルケ)=★★★★★(5つ星)
危なげなくオーストラリアの攻撃を跳ね返していた。冨安健洋の不在を感じさせない安定感を見せていた。吉田との連係も良く、空中戦も申し分ない。チームにとって、板倉の台頭は間違いなく収穫と言えるだろう。
■長友佑都(FC東京/→後半19分OUT)=★★★★☆(4つ星)
前半11分、立ち上がりのイエローカードで慎重になった印象。それでも、前半に果敢な上がりからチャンスを迎え、シュートを狙ってもいい場面だったがパスを選択した。あそこは瞬間的な判断なので致し方ない。危ない場面もあったものの、吉田、板倉らと連動しながら堪えた点は評価したい。
金田喜稔
かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。