中村憲剛氏、豪州戦1トップへ“南野配置”の可能性に見解 「可能性としてはあると思う」
DAZNのプレビュー番組でオーストラリア戦を展望
森保一監督率いる日本代表は3月24日、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の第9節でオーストラリアと対戦する。試合に先駆け、先発メンバーが発表となっている。DAZNの生中継で解説を務める元日本代表MF中村憲剛氏と、元日本代表DF内田篤人氏が、試合に先立って行われたプレビュー番組で、先発メンバーの考察を行った。
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最大の注目は、FW大迫勇也(ヴィッセル神戸)に続き、FW前田大然(セルティック)も離脱となったセンターフォワード。「相手が激しく来るなかで、相手を上回って得点を奪える選手、攻撃の特徴を出しながら、チームのために、仲間のために、日本のサッカーのために走って戦える選手を起用したい」と話していた森保監督は、FW浅野拓磨(ボーフム)を先発で起用した。
これについて中村氏は、「(森保監督は)サンフレッチェ広島時代からともに戦っていますし、ホームのオーストラリア戦でも、得点を取っていますから『オーストラリアキラー』でもあります。そこの本人の能力、役割を果たせるところを含め、選んだのかなと思います」と、選出に理解を示した。また、内田氏に指摘された左に浅野を置き、FW南野拓実をセンターフォワードに置く並びについても「可能性としてはあると思う」と、試合開始時の注目ポイントに挙げた。
また、ボール保持力の高いオーストラリアが相手ということもあり、内田氏は「ボールをある程度握られても、カウンターを含めて向こうのDFラインの裏にスペースがあればスピードが生きると思う。日本のピッチに立っている選手は特徴が分かっているから、そこの特徴が出れば面白いと思う」と、浅野が活躍できる状況にあることを指摘した。
最終ラインでは、DF酒井宏樹(浦和レッズ)、DF冨安健洋が不在となったが、キャプテンのDF吉田麻也(サンプドリア)が復帰。右サイドバックには、川崎フロンターレのDF山根視来が起用され、冨安の代役にはDF板倉滉が入った。
世界屈指の名門であるアーセナルで日常を過ごす冨安が不在だが、内田氏は「ここのセンターバック2人は、東京五輪でもコンビを組んでいるのでコンビネーションは問題ないと思います。板倉選手はドイツ2部で、オーストラリアのようなパワー、フィジカル、大きさのある相手と戦っているから、問題ないかなと思います」と、不安はないと語った。
また、川崎の後輩・山根について中村氏は、「これまで酒井宏樹選手が不在の3試合中2試合は彼が代役を務めていて、及第点の出来だったと思う。本人も期するものがあると思う」と、酒井のレギュラーポジションを脅かす活躍に期待を寄せた。
自身も右から日本の最終ラインを支えてきた内田氏は、酒井と山根の違いについて、「酒井選手のほうが自分の特徴、体の強さを生かして守備も攻撃も貢献するタイプ。山根選手は、周りをうまく使いならポゼッションだったりして、相手を見ながらプレーできる選手かなと思います」と語っており、オーストラリア戦では山根の良さがどう出るかが注目される。
最後に中盤の3人について、中村氏は「“不動”という言い方はおかしいのですが、替えが利かなくなってきている。試合を重ねるごとに個々のパフォーマンスも、3人のグループとしての出入りも、3人とも相手を見ながら立ち位置を決めながら、かつフィジカル的にも強い。戦える選手がそろっている。日本の中心は、この中盤の3人だと思う」と、大きな期待を寄せた。
この試合で日本がオーストラリアに勝利すれば7大会連続のW杯出場が決まる。一方、敗れれば逆転で3位に転落となる。一部主力を欠くなかで迎える一戦で、森保ジャパンはどのような戦いを見せるだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)