苦戦の浦和、ユンカー起用法で指揮官が苦悩吐露 「状態が良ければ全試合90分使いたいが」
万全ではないユンカー、スーパーサブか後半途中までの起用が現実的なラインか
浦和レッズのリカルド・ロドリゲス監督は、3月18日に定例のオンライン会見を行い、決定力不足に苦しむ現状で活躍が期待されるFWキャスパー・ユンカーについて「状態が良ければ全試合90分使いたいポテンシャルがあるが…」と、難しい状態を話した。
【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから
浦和はリーグ開幕から4戦未勝利と苦しいスタートになり、6日の湘南ベルマーレ戦で初勝利。しかし、13日にはサガン鳥栖に0-1で敗れて1勝1分4敗と苦しい成績になっている。その要因に挙げられるのが決定力不足で、多くのチャンスを得ながらゴールにできないでいるまま、相手にペースを奪われて勝ち点を落としている面がある。
そのなかで昨季に加入したユンカーは、チーム内でも唯一ストライカーと呼べるタイプであり期待も大きい。しかし、今季は沖縄県トレーニングキャンプが別メニュー調整となるなど、コンディションに苦しんでいる。ロドリゲス監督も、彼の状態については複雑な言葉を並べた。
「去年も時間を制限しながらプレーさせていた。コンディションは上がってきているが、悪化させないことも大事。練習でも強度を上げているが、リバウンドが出ないようにやらないと。賢くやらないといけない。長すぎる時間をプレーさせて離脱するのは避けないといけない。フィジカルの状態が良ければ全試合90分使いたいポテンシャルがあるが、負荷をかけすぎて離脱するのを避けたい。今のところ、時間を増やしながら違和感が出ていない状態ではやれている」
現状では、勝負所に投入するスーパーサブのような起用か、あるいはスタメンから後半途中までというのが現実的なラインのようだ。西野努テクニカル・ダイレクター(TD)は「9番がまだ空いている」と、4月1日が締め切りになる第1ウインドーで最前線の補強を諦めていない言葉を残しているが、現状では浦和で最も得点力に期待ができるユンカーは万全の状態ではない。
19日の第5節でジュビロ磐田と対戦するなか、「特に遠藤(保仁)を使いながらボールをキープしてプレーする。5-4-1で守るので、いかにこじ開けるか」と、最後の崩しの部分が問われるという見通しを示した。ユンカーの起用法を含め、最後の質と決定力を見せられるのかが注目される。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)