久保建英、マジョルカ残留?レアル復帰?“来季去就”で地元サポーターの意見真っ二つ「レアルでできる」「難しい」
久保建英は「革命を起こせる選手」 それでも立ちはだかるレアルの“ぶ厚い壁”
好意的な意見が聞かれる一方で、ガブリエルさんは「非常に若く、将来有望なのは間違いない。でも現時点でマドリーに戻ることは難しい。あと何年間かマジョルカで経験を積むのがベストだと思う」と否定的な意見を述べつつも、マジョルカとの契約延長を望んでいた。
最後に意見を聞いたミケルさんは、「タケはゲームに革命を起こせる選手だよ。だけど来季マドリーに戻るのは非常に厳しいだろうね。マドリーのレベルは本当に高いから。でも最近見せているようなレベルのプレーを常に披露できるなら、道は開けると思う」とレアルの壁の厚さを強調し、久保の将来に期待を寄せていた。
いざ試合が始まると、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)で準々決勝に駒を進めるリーガ首位チームはやはり強かった。熱狂的なサポーターの後押しを受けたマジョルカは前半、無失点に抑えて決定的チャンスを作り善戦するも、後半に入るとレアルの爆発力を抑えることができなかった。久保も望むようなプレーをほとんどやらせてもらえず、最終的に0-3で敗れ、リーガ5連敗を喫することとなった。
久保の今季ここまでのリーガ成績は19試合(先発15試合)、1250分出場、1得点0アシスト。スペイン3年目のシーズンも残り2か月を切り、その実力を示す機会はあと10試合のみとなったが、現時点では来季復帰に向けてEU圏外枠の問題はまだ解決されておらず、不透明な状況は続いている。
しかし、今夏のプレシーズンでレアルが3年ぶりのアメリカツアーを計画しており、7月にラスベガスでバルセロナと親善試合を戦うという報道が出ているため、再びロス・ブランコスのユニフォームを身に纏った久保の姿が見られるかもしれない。今夏もその去就に大きな注目が集まるのは間違いなさそうだ。
(高橋智行 / Tomoyuki Takahashi)
高橋智行
たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。