「何も言うことはない」 痛恨ドローのマンC、グアルディオラ監督が交代カードを切らなかった理由は?
1ゲーム消化のすくないリバプールと勝ち点4差に接近
マンチェスター・シティは現地時間3月14日に行われたプレミアリーグ第29節でクリスタル・パレスと敵地で戦い、0-0で引き分けた。2位リバプールが猛追をかけるなかでの痛恨ドローで、両チームの勝ち点差は4に縮まった。リバプールのほうが消化試合が1試合少ないため、優勝争いはさらに緊迫した状況だ。
シティは終始優位に試合を運んだものの、ポルトガル代表DFジョアン・カンセロやベルギー代表MFケビン・デ・ブライネがポストを叩くなど、計18本のシュート(枠内4本)が得点に結びつくことはなかった。昨年10月、ホームゲームで0-2と敗れたクリスタル・パレス相手にまたも勝ち点を落とす結果となった。
第10節クリスタル・パレス戦の黒星のあとから今年1月の第22節チェルシー戦まで12連勝と破竹の勢いで白星を重ねていた昨季王者だが、第23節でサウサンプトンと1-1で引き分け、第26節でトッテナムに2-3で敗れるなど直近7試合は4勝2分1敗とやや失速気味。2位リバプールが8連勝と猛追してきているなかで、この引き分けは痛恨と言っていいだろう。現地時間3月16日に予定されている試合でリバプールが勝利すれば、両チームの差はついに1ポイントまで縮まる。
シティを率いるジョゼップ・グアルディオラ監督は「難しいスタジアム、難しい相手に素晴らしい試合をした。彼らには走り切るクオリティーがあったし、我々はビルドアップでボールを失う場面もあったが、素晴らしいゲームだった」と試合内容に満足していることを強調した。
一方で気になるのは、得点が奪えない展開の中でシティが90分間1人も選手交代が行わなかったことだ。FWラヒーム・スターリングやFWガブリエウ・ジェズス、MFイルカイ・ギュンドアンなど攻撃的な選手はベンチに座っていたが、スペイン人指揮官は1枚たりともカードを切らなかった。
英地元紙「マンチェスター・イブニングニュース」によれば、グアルディオラ監督は試合後に記者から選手交代をしなかったことを問われていたようだ。それに対し、指揮官は次のように語っている。
「ガブリエウとギュンドアンのことは考えていたが、ピッチにいた選手たちは非常にリズムよくプレーしていた。ああいったプレーをしていれば何も言うことはないと彼ら自身もよく分かっている」
グアルディオラ監督はスタメンの選手のパフォーマンスに満足しており、そのリズムを崩さないために選手の投入は控えていたという。第11節マンチェスター・ユナイテッド戦(2-0)や第20節ブレントフォード戦(1-0)でも選手交代を行わなかったが、それらの試合はいずれも勝利を収めている。しかし、手痛いドローで終わった後だけに指揮官の采配に疑問の目が向けられていたようだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)