ウェストハムのウクライナ代表MFがゴールで感涙 祖国への思い吐露「フットボールのことを考えるのは難しい状況だった」
ヤルモレンコがアストン・ビラ戦に途中出場してゴール
イングランド1部ウェストハムでプレーするウクライナ代表MFアンドリー・ヤルモレンコが祖国を思い、ゴールの後に感傷の涙を流した。
ウェストハムは現地時間3月13日にプレミアリーグ第29節でアストン・ビラと本拠地で対戦。ベンチスタートだったヤルモレンコは後半7分、負傷したFWマイケル・アントニオに代わって投入された。ヤルモレンコの名前がコールされると、スタンドからは大きな拍手が巻き起こった。
すると、ヤルモレンコは0-0で迎えた後半25分に鮮やかな身のこなしから先制ゴールをマークする。左サイドのMFサイード・ベンラーマからのパスをエリア内で受けると、右足でトラップし、そのまま身体を反転させながら左足のアウトサイドでシュート。DFの間を抜けたボールにGKも反応したが防ぐことはできず、ゴール右隅に決まった。
得点後、天を仰いだヤルモレンコはそのままピッチに膝をつくと、こみ上げた感情を抑えきれず両手で自らの顔を覆った。英衛星放送「スカイ・スポーツ」のフラッシュインタビューでヤルモレンコは「感情的な瞬間だった。みんな僕の国の状況は知っているだろう」とゴールを振り返り、周囲のサポートへの感謝も口にした。
「フットボールのことを考えるのは難しい状況だった。毎日ロシア軍がウクライナの人を殺している。言葉にならない。チームメイトにはありがとうと言いたい。毎日、僕をサポートしてくれている。ウェストハムファンもウクライナやウクライナの人たちをサポートしてくれている。英国の人たちのサポートにも感謝しています」
ヤルモレンコの活躍もあり、ウェストハムは2-1で勝利を収めている。祖国への思いを胸にピッチ上で戦い続けるヤルモレンコのプレーは多くの人に勇気を与えたはずだ。
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