「周囲の選手がフリーズ」 Jリーグ10年目のFWパトリックが絶賛、「印象に残った」3人のテクニシャンとは?
【独占インタビュー】宇佐美貴史、遠藤保仁、大島僚太のテクニックを称賛
ガンバ大阪のブラジル人FWパトリックは、現在Jリーグに所属する外国籍選手では3番目に長い日本10年目を迎えている。数々の選手とともにプレーしてきたなかで、「凄い」と印象に残った選手を聞いた。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小田智史/全3回の3回目)
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パトリックと言えば、身長189センチ・体重82キロの恵まれた体躯を生かし、前線で起点となるとともに、ゴール前で高い決定力を誇る。川崎フロンターレ、ヴァンフォーレ甲府を経て、2014年夏に加入したガンバ大阪で覚醒。3冠を達成した14年にリーグ戦9ゴール、翌15年には同12ゴールをマークし、J屈指のストライカーに上り詰めた。
サンフレッチェ広島時代の18年にもリーグ2位の20ゴールを挙げ、9年間で歴代28位タイのJ1通算81ゴールを積み上げてきたパトリック。数々の選手と対戦、同僚としてプレーしてきたなかで、衝撃を受けた選手が、14~17年、19~20年に共闘した元日本代表MF遠藤保仁(ジュビロ磐田)と、破壊力抜群のコンビを組んできた元日本代表FW宇佐美貴史だという。
「宇佐美は方向転換するにもすべてを簡単にやってのけます。ドリブルのボールタッチ、シュートまで持っていく形の秀逸さ、テクニックの面でブラジル人に似ているところがあって、日本にもこういう選手がいるんだとびっくりしました。ヤット(遠藤)に関して言うと、チームに落ち着きをもたらすプレーに尽きます。彼がボールを持つと、周囲の選手がフリーズしてしまうかのように、一度時間を止めてしまう独特な感覚があります」
自身はどちらかと言えばパワー系のスタイルだが、サッカー王国ブラジル出身ということもあり、スキルの高い選手には興味を惹かれるという。他チームで名前が挙がったのが、川崎の元日本代表MF大島僚太だった。
「Jリーグにもテクニックがある選手はたくさんいますが、フロンターレの大島僚太選手は凄いなと思いました。あの身体(168センチ・64キロ)でクオリティーの高いスキルは素晴らしいですね」
遠藤が所属する磐田は今季からJ1に昇格し、3月12日の第4節(ヤマハスタジアム)、10月29日の第33節(パナソニックスタジアム吹田)に対戦予定。移籍後初対戦で両者がどんなプレーを見せるかも勝敗を分けるポイントになりそうだ。
[プロフィール]
パトリック/1987年10月26日生まれ、ブラジル出身。パイサンドゥ―ヴィラ・リカ―サンタ・クルズ―サルグエイロ―イカザ―デモクラタ―ヴェラ・クルズ―サンジョゼ―アメリカーノ―ミスト―ヴァスコ・ダ・ガマ―ヴィラ・ノヴァ―アトレチコ・ゴイアニエンセ―川崎―甲府―フォルトレーザ―ガンバ大阪―広島―ガンバ大阪。J1通算237試合81得点。強靭なフィジカルと決定力を武器に、最前線で存在感を発揮する生粋のストライカー。来日10年目、日本への愛は外国籍Jリーガーの中でも随一を誇る。
(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)