アーセナルMFサカ、“悲劇”から急成長 監督がきっかけ指摘「あの経験は多くの選手が味わえるものではない」
アーセナルのアルテタ監督、活躍を続けるMFブカヨ・サカに言及
イングランド1部アーセナルのミケル・アルテタ監督が、イングランド代表MFブカヨ・サカが昨夏の欧州選手権(EURO)決勝でのPK失敗の悲劇から立ち直り、選手として成長を遂げたと語っている。英地元紙「ロンドン・イブニング・スタンダード」が報じた。
サカは昨年、イングランド代表の一員としてEURO2020に参加。19歳ながら出番を手にし、チームの決勝進出に貢献した一方、決勝のイタリア戦では悲劇のヒーローとなった。
後半から途中出場したサカはPK戦で5人目のキッカーを任されるも、3人目のFWマーカス・ラッシュフォード、4人目のMFジェイドン・サンチョに続いてキックを失敗。その結果、イングランドはイタリアに敗れて準優勝に終わった。サカを含め、経験の浅い若手選手に大役を任せたイングランド代表のギャレス・サウスゲイト監督の決定に関しては試合後に物議を醸した。
そんなサカが今アーセナルでチームを牽引する力強いパフォーマンスを見せている。プレミアリーグではここまで25試合出8得点5アシストを記録。現地時間3月6日に行われたワトフォード戦(3-2)でも1得点1アシストで勝利に貢献している。
ワトフォード戦後、アルテタ監督はサカがEUROでのPK失敗を経てより良い選手になったかどうかを聞かれると、「そう思う」と返答。20歳になったレフティーにとって飛躍のきっかけになったのではと明かしている。
「あのような経験はキャリアに重要なポイントになる。困難なことから学べることはゴールを決めることよりも多いだろう。あの夏の経験は多くの選手が味わえるものではないと思うし、彼のキャリアにとっては非常に重要なものになったと思う。なぜならフットボール界がどれだけ彼のことを好きで、リスペクトしているかを示していた。トロフィーを獲得すること以上に得るものもあったはずだ。困難な時に自分をサポートしてくれる人がいると気づけたことは大きな励みになっただろう」
アルテタ監督は「彼がこれまでやってきたことを驚異的だ」とサカのチームへの貢献を称えつつ、「彼にはまだ時間が必要。考えすぎず、自分のやるべきことをやることだ」とさらなる成長に期待を込めた。