「自信なさそうにボールを受けている」 湘南の新加入ボランチ、浦和戦後に苦言のワケ

湘南MF米本拓司【写真:Getty Images】
湘南MF米本拓司【写真:Getty Images】

浦和戦で0-2敗戦、MF米本拓司がチームのパフォーマンスへ言及

 湘南ベルマーレは3月6日のリーグ第3節、敵地での浦和レッズ戦に0-2で敗れ、開幕からの未勝利が3試合になった。この試合がJ1、J2通算300試合目の出場になったベテランMF米本拓司は「ビビらずサッカーをやるのが大事」とチームに苦言を呈した。

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 試合は前半の立ち上がりから浦和が主導権を握った。最終ラインとボランチが出入りしながらボールを運ぶ浦和に対し、プレッシングに良さを持つ湘南は誰がどこまで追うのかがハッキリせず、持ち味のボール際で戦う部分を全く出せないまま先制点を奪われ、0-1で前半を終えた。

 山口智監督はハーフタイムにインサイドハーフの2枚替えを行い、米本とMF永木亮太が送り込まれた。経験のある両者とも、自分の周囲を通過しようとする相手選手とボールに対して働きかける場面はあったものの、全体に波及せず時間は過ぎていき、追加点も奪われて敗れた。

 山口監督は「準備の仕方も問題あったと思うし、表現できなかった残念さはある」と、試合に向けた整理の部分に言及した一方で「選手の、チームの全体の、ビビリまではいかないですけど、相手へのリスペクトがありすぎたのかな」と、プレーに対する姿勢の面にも言葉を向けた。

 それについて今季に名古屋グランパスから期限付き移籍で新加入した米本は、よりストレートな表現でチームに対して苦言を呈している。

「まずは本当、ビビらずサッカーをやるのが大事だと思うし、良いサッカー、悪いサッカーじゃなくて、そういう気持ちの部分だったり、戦う部分を開始1分から見せつけないとだめだと思う。そういうのがこのチームの売りでもあると思うので」

 また、決定機と言えるシーンを作り出すことができなかったマイボールの場面についても「みんな自信なさそうにボールを受けている。ボールを持った人のサポートをもっとしたり、基本的な部分をもう一度見直して、球際だったり、そういうボールをもらうだったり、戦術うんぬんよりも、そういう気持ちの部分でまずは出さないと、J1で勝つことは難しい」と、厳しい言葉が並んだ。

 FC東京時代に1試合だけJ2で出場したことがあっての通算300試合だけに「J2は入れたくないんですけど」と苦笑いした米本だが、それだけの試合数を積み重ねてきた経験を持って新たなチームに加入したからこそ感じた部分でもあるはず。持ち味を発揮できないまま敗れて開幕3試合未勝利の湘南だけに、基本的な自分たちの姿勢を取り戻すことと、その思いを発揮しやすい整理を首脳陣が行えるかどうかが修正のカギになると言えそうだ。

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