南野が「クロップを感心させた」 ノリッジ戦の“稀有なプレー”へ英注目「リバプールで4回しかない」
FA杯ノリッジ戦で2得点と躍動、後半33分のワンプレーへ現地熱視線
リバプールの日本代表MF南野拓実は、現地時間3月2日のFAカップ5回戦ノリッジ戦(2-1)にスタメン出場し、2得点を決めて準々決勝進出に大きく貢献。試合後、ユルゲン・クロップ監督が南野のパフォーマンスを称えたなか、現地メディアは指揮官を感心させたワンプレーへ注目している。
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4-3-3の右ウイングで先発した南野は前半27分、ベルギー代表FWディボック・オリギのラストパスから右足のシュートで先制点をマーク。さらに同39分、左コーナーキックのこぼれ球を拾うとペナルティーエリア内右からの強烈なシュートでニアサイド上段を撃ち抜き、チームを勝利に導いた。
試合後、クロップ監督は英テレビ局「ITV」のインタビューを通して南野のパフォーマンスを称賛。そんななか、リバプール専門メディア「Rousing The Kop」は「南野拓実、ノリッジ戦の後半33分にクロップ監督を感心させたが、それには理由がある」との見出しで、そのワンプレーへ注目した。
南野は後半33分、敵陣右サイドでMFハーヴィー・エリオットからパスを受けると、そのままペナルティーエリア内へカットインしながら侵入。相手2人の間を縫って突破し、フリーのFWディオゴ・ジョッタへラストパスを送る。このチャンスでジョッタは足を滑らせてしまい得点には結びつかなかったが、南野の積極的なプレーにはクロップ監督も一目置いていたようだ。
「Rousing The Kop」はさらに深掘りし「クロップ監督がわざわざそのことを指摘したのは興味深い」としたうえで、ドリブルでチャンスメイクした一場面が、南野にとって「稀有な瞬間だった」と指摘。「選手たちがドリブルからチャンスを作ることは、それなりに頻繁にあることだが、南野はそうではない。実際、彼はほとんどボールを持たず、プレミアリーグのリバプールでは4回しかペナルティーエリアにボールを持ち込んだことがない。今シーズンの4回ではなく、これまでの4回である」と綴っている。
同メディアは、RBザルツブルク時代の南野を持ち出しながら「ボールを持った選手をゴーストのように追い越し、小さなスペースで創造する能力を見せ、アンフィールドで輝きを放った。当時、リバプールが彼を獲得候補として推す大きな理由となった」と回想。そうしたプレーがようやくリバプールでも垣間見られたことで「自分の能力を発揮する自信がついてきたのかもしれない。長い道のりではあったが、とても心強いことだ」との見解を示している。
限られたチャンスで、地道に結果を残してきた今季の南野。前線にはFWモハメド・サラーやFWサディオ・マネ、FWロベルト・フィルミーノ、FWディオゴ・ジョッタなどの実力者が君臨し、依然として厳しいポジション争いが続くなか、ノリッジ戦のパフォーマンスが今後へどう活かされるかは見物だ。