浦和ロドリゲス監督、リーグ初白星へ“継続”訴え 開幕4戦未勝利も「続けることが大事」
スーパー杯で白星も、リーグ開幕後からいまだ勝利なし
浦和レッズのリカルド・ロドリゲス監督は3月4日のトレーニング後に定例のオンライン会見を行い、リーグ開幕から4試合勝利がないチームについて「メンタルの強さが大事で、自信を失わないようにしないといけない」と話した。
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浦和は2月12日の富士フイルムスーパーカップで川崎フロンターレに2-0で勝利する公式戦スタートを切ったが、その後は新型コロナウイルスに陽性反応を示した選手が5名いるという発表もあり、イレギュラーな状態で始まったリーグ戦で4試合勝利できていない。4試合とも得点チャンスは相手よりも多い試合展開に持ち込んでいるが、決定力を欠いている部分もある。
2日の川崎戦では前半にゲームを支配して先制点も奪ったが、後半に川崎へ流れが行った時間帯に立て続けに失点し、1-2で敗れた。それでも指揮官は「スーパー杯では川崎に勝ったが、内容的にはこの前の川崎戦のほうが良くなっていた。サッカーはゲームであり、内容が良くても勝てないことがある。ガンバ大阪戦では、ワンチャンスしかなかったが浦和の選手に当たり失点になった。他の試合で退場者が出る状況もあった。スーパー杯以降、そういうことが続いている」と話したうえで、重要なポイントをこう話している。
「こういう時、メンタルの強さが大事で、自信を失わないようにしないといけない。自信は自分の内側にあるもので、出ていったり入ってくるものではない。その状態で良い試合を続けないといけない。10回と1回のチャンスで、1回のチャンスで相手が勝つことはあるが、10回のほうが確実に勝つ確率は高いと思っている。だから、続けることが大事。ゴールを決めるだけでなく失点しないのもの大事。クリーンシートがスーパー杯以降はできていない状況もある。安定したものを出すことも大事だ」
この4試合、ゴール前のここという場面でシュートが枠を捉えない、あるいは相手GKの守備範囲に飛んでしまうことが続いている。昨季途中加入で、公式戦32試合16ゴールのFWキャスパー・ユンカーは、トレーニングキャンプが別メニューで2日の川崎戦でようやくベンチ入り。プレータイムはまだ15分程でしかない。
そうしたなかで、決定力の改善についてロドリゲス監督は「最後に決めるのは簡単ではない。(以前指揮した)徳島ヴォルティスでも、チャンスはあるけど決まらない時期があった。そういう時に重要なのは落ち着かせること。前線の選手たちに責任を感じさせ過ぎないようにしたい」と、メンタル的な要素を重視している。
6日に対戦する湘南ベルマーレは、昨季にルヴァン杯のグループステージを含めて4試合対戦し、3分1敗で勝利がなかった。しかも、その引き分けはすべてが0-0で終わったもの。それだけにロドリゲス監督も「非常にやりにくい相手。5-3-2を長年使っていて、攻撃も守備も構造がしっかりしている。選手たちがたくさん走り、勝ちにくいチーム」と話している。
それでも、未勝利が続くことはチーム内に疑心暗鬼が生ずる状況につながりかねず、プレッシャーを自ら大きくする事態につながる。指揮官が「しつこく、やっていることを続けること」と話すなか、救世主となれる存在が現れるのかにも注目される。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)