「組織の強さを高めないといけない」 開幕4戦未勝利の浦和、求められる“試合巧者になるべき瞬間”
岩波のゴールで先制するも、後半にチャンスを逃して逆転負け
浦和レッズは3月2日に先行開催されたアウェーでのJ1リーグ第10節・川崎フロンターレ戦に1-2で敗れ、リーグ開幕から4戦未勝利(1分3敗)と苦しんでいる。そのすべてのゲームで後半に失点し、試合運びの部分では課題が現れた。
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浦和は2月12日に富士フイルムスーパーカップで川崎と対戦して2-0で勝利したが、そのゲームはかなり長い時間を自陣で守る展開の中を少ないチャンスをものにして勝利した。一方で、このゲームの前半は浦和がかなりボールを保持して、敵陣に攻め込む時間が長くなった。ペナルティーエリア内に切り込む回数も多く、その中でセットプレーからDF岩波拓也が先制点を奪う展開に持ち込んだ。
しかし、後半の立ち上がりにFW明本考浩が絶好機を逸すると、今季の浦和が見せている悪い癖が顔を出し始める。ちょっとしたミスで相手に流れを渡して自陣で耐える展開になり、その状態から回復できずにそのまま立て続けに2失点。そこから反撃を模索するも運動量の減退とともに効果的な攻撃が繰り出せなくなり、ラスト15分で前線を入れ替えたものの、今度は焦りからプレーの正確性を欠いてゴール前にボールを供給できずに敗れた。
リカルド・ロドリゲス監督は試合後に、「全体的に試合展開は良く、前半はプレーだけでなく強度、先制点だけでなく追加点が取れても不思議ではなく、相手にチャンスを作らせなかった。後半は早々に明本のチャンスを止められ、だんだん強度が落ちてきたところを突かれてしまった。立て続けにやられてしまい、そこから勝ち点を持っていかれた」と振り返った。
実際に、先制点をアシストした古巣対決のDF馬渡和彰が「今日の試合にしても、2点目を取るチャンスはあった。そういうちょっとしたところで勝敗が分かれる。川崎は2点取った2回のチャンスしかないと思う。そういうところが浦和にも必要。もっと団結力というか、勝利をするためのまとまり、流れが悪い時に跳ね返す、流れが良い時にたたみかける、個というより組織の強さを高めないといけない」と話す。
そして、ロドリゲス監督のサッカーを徳島ヴォルティス時代に経験していることもあり、後半にボールがつながらなくなる現象を、「チームとしては主導権を握って動かす形でやっているので、疲れてくるとサポートの質など、サボり始めると引っ掛かる」と指摘する。