出番減のエルシャラウィが不満の色を見せるもインザーギ監督は不問に 「みんなプレーできないと怒るもの」

 

寛容さを見せるミラン指揮官

 

 ACミランのフィリッポ・インザーギ監督が度重なる故障などの影響で出場機会を失っていたイタリア代表FWステファン・エルシャラウィの怒りに対して、理解を示している。

 19日のベローナ戦前日の記者会見で、インザーギ監督は不満を募らせる選手に寛容さを示した。

「エルシャラウィが怒っていることは、僕も、クラブも承知していること。プレーしたいという発言には敬意を持っている。全く悪いことではない。僕も現役時代そうだったから分かる。みんなプレーできないと怒るものだから。みんな落ち着いている。ミランは素晴らしい環境だ」

 インザーギ監督はこう語った。ミランのエースとして期待を集めるスピードスターは、足首の故障などで第3節ユベントス戦以来、先発の座を失っている。地元紙のインタビューでは出場機会を手にできない現状に対して苛立ちを口にしたが、インザーギ監督はモチベーションの高さゆえの言動と理解している。

 2012年に現役を退いたインザーギ監督自身も起用法を巡り、現ユベントス監督のマッシミリアーノ・アッレグリ監督と衝突を繰り返した過去があった。ただ、その不満をトレーニングや試合にぶつけるなら、怒りは自身のクオリティを正当にアピールするエネルギーへと変わる。伝説的なストライカーは自分自身の経験から、そう実感しているようだ。

「優秀なFWが7人いても、4人しかピッチに出せないから、プレーしない選手は当然怒るもの。だが監督としては、よく考えて決めたい。プレー時間は少ないかもしれないが、ミランにいれば、とにかく成長できる。間違った態度は存在しない」

 公式戦6試合4得点2アシストと絶好調の本田圭佑、今週負傷から合流した元フランス代表FWジェレミー・メネズ、移籍市場最終日にアタランタから加入したMFジャコモ・ボナベントゥーラら好調な選手は多い。名門を束ねるマンマネジメントは簡単ではないが、インザーギ監督はこれまで優れた統率力を見せている。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

 

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