買収から20年のチェルシーに衝撃 ロシア人オーナー・アブラモビッチ氏が管理・運営権を手放すと発表
クラブ買収後、2度のCL優勝、5度のプレミア制覇を含む数々のタイトルを獲得
昨季のUEFAチャンピオンズリーグ王者であり、現在のクラブワールドカップ(W杯)王者でもあるイングランド1部チェルシーは2月26日、クラブの公式サイトでロシア人オーナーのロマン・アブラモビッチ氏が声明を発表した。それによるとクラブの管理・運営権を評議委員会へ譲渡するという。ただし、オーナーとしてはクラブに留まることになるようだ。
ロシア軍は2月24日より、ウクライナへの進行を開始。英国内では、ウラジミール・プーチン大統領と強いつながりがあるアブラモビッチ氏に制裁を課す可能性が指摘されていた。議会では、アブラモビッチ氏が英国内に保有する1億5200万ポンド(約236億円)の資産を差し押さえることが主張される状況になっていた。
アブラモビッチ氏の資産が英国政府によって凍結された場合やクラブの所有権を認めないという対ロシアの制裁を課した場合、チェルシーは破産する可能性が指摘されていた。
そんななかで、2003年6月からクラブのオーナーを務めているアブラモビッチ氏はクラブの公式サイトでコメントを発表した。
「チェルシーFCのオーナーとなってから20年間、私は常に自分自身がクラブの管理責任者であり、今日のような成功を収めること、未来を築き上げること、そして私たちのコミュニティーにおいてポジティブな役割を果たすことを念頭に置いてきました。これまでの決定はすべてクラブの利益を第一に考えたものです。私はこのような価値観を持ち続けます。だからこそ、今日、チェルシーの慈善団体の理事にチェルシーFCの管理・運営を委ねることを決めました。現在、彼らはクラブ、選手、スタッフ、そしてファンの利益を守るために最適な立場にあると信じています」
これが一時的なものになのか、永続的なものかは不透明だが、27日にリバプールとのクラブ杯決勝を控えるなかで、クラブ内外に衝撃を与えることは間違いない。
(FOOTBALL ZONE編集部)