中国現役選手が考える母国サッカーの課題 2つの「欠かせない」改善ポイントとは?

W杯アジア最終予選を戦う中国代表【写真:Getty Images】
W杯アジア最終予選を戦う中国代表【写真:Getty Images】

【中国サッカー考察コラム#8】FW夏達龍は「中国のリーグ自体のレベルは全く低くない」と分析

 日本のサッカーファンのみなさま、こんにちは。中国サッカーメディアにて活動をしている久保田嶺です。先日公開しました「中国サッカー育成の弱点」の記事に多くの反響をいただき、誠にありがとうございます。そこで今回は、中国にて実際に現役で活躍する選手に、中国サッカーについて話を聞きました。

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「中国代表では朱辰傑(ジュ・チェンジエ)は良かったと思います。対戦してみたいですね」

 こう話すのは、中国2部・四川九牛に所属する1993年生まれのFW夏達龍(ナツ・タツリュウ)選手です。現在、中国リーグでプレーする日本人選手はいませんが、ナツ選手は日本の愛知県で生まれ育ち、大学進学時に中国へ移住。その後、中国3部の保定容大にてプロサッカーキャリアをスタートした日本育ちの中国人選手です。現在はイングランド1部マンチェスター・シティの親会社であるシティ・フットボール・グループである中国2部の四川九牛に所属しています。

「(1月27日の)日中戦はもちろん見ましたよ。中国代表が負けてしまい残念ですが、やはり伊東(純也)選手は素晴らしかったですね、チームメイトも絶賛していました。中国では上海申花のDF朱辰傑(ジュ・チェンジエ)が印象に残っています。南野(拓実)選手の切り返しにも対応できていましたし、有望な若手選手だと思います。いつか対戦してみたいですね」

 こう日中戦を振り返るナツ選手ですが、中国リーグにて現役でプレーする彼は、なかなか結果が出ない中国代表について、どう見ているのでしょうか。

「中国のリーグ自体のレベルは全く低くなく、現にAFC(アジアサッカー連盟)でも中国のチームとJリーグのチームは勝ったり負けたりの状況かと思います。問題点を強いて挙げるとするならば、これは僕自身も含めてですが、外国人助っ人の選手にみんなが頼りすぎてしまう面はあるかもしれません。やはり大切な局面で外国人に頼ってしまうので、これだと代表で活躍できる自国の選手が育ちにくい状況かなとは思います。あとは欧州でプレーする選手が増えること、これは欠かせないと思います」

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久保田嶺

1991年生まれ、埼玉県出身。「Rouse Shanghai Co.,Ltd.」代表。日系企業の中国インバウンド事業やマーケティング、中国サッカー選手/指導者のマネージメントを手掛ける。自身の中国SNSフォロワー数も40万人と中国サッカー界で一番有名な日本人としても活躍。日本へ中国サッカー情報を発信する。

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