「試合の転換期は明本の退場」 浦和監督、退場後に“2つのオプション”も悔しさ「どちらが良かったのか」

浦和のリカルド・ロドリゲス監督【写真:高橋 学】
浦和のリカルド・ロドリゲス監督【写真:高橋 学】

神戸戦でFW明本考浩が退場、終盤の2つの選択肢について浦和ロドリゲス監督が言及

 浦和レッズのリカルド・ロドリゲス監督は、2月23日にホームへヴィッセル神戸を迎え撃ったリーグ戦で2-2と引き分けると「試合の転換期になったのは明本の退場」と振り返り、その後の采配について「2つのオプションがあった」と話した。

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 浦和は12日の富士フイルム・スーパーカップで川崎フロンターレに2-0の勝利を収めたが、週が明けて15日から17日にかけ新型コロナウイルスに5人の選手、5人のスタッフが陽性反応を示した。それにより、19日のリーグ開幕戦、京都サンガF.C.戦も苦しい台所事情で戦ったが、0-1で敗れていた。

 この神戸戦も前半10分に先制を許す苦しい展開になったが、前半のうちにMF松崎快の同点ゴール、コーナーキックからMF柴戸海のゴールで逆転。昨季の課題にセットプレーの得点力があっただけに、柴戸も「セットプレーはチームとしても練習していて、いろいろなアイデアがあるなかでの1つをチームで出せた。そこに対するチームの準備はあったと思う」と振り返った。

 しかし、指揮官が「試合の転換期になったのは明本の退場」と話したように、後半13分にFW明本考浩が相手選手との小競り合いで手を出してしまい、退場処分に。残り30分強を10人で戦う状況を強いられた。

 ロドリゲス監督の判断は、先制ゴールの松崎に代えてMF岩尾憲を投入。5-3-1のブロックを作り、逃げ切りを図ることだった。その理由を「前半もサイドバックの背後を狙われていたので、失点を避けるためにクローズする守り方にした。5バックにすることで失点を阻止する」という判断だったと明かした。

 一方で「2つのオプションがあった。1つは実際にやったもの」としたうえで、「もう1つは4-3-2にして、前の2枚で関根や小泉佳穂をセカンドストライカーというオプションもあった」と話した。キャンプの後半が別メニューになっていた小泉だが、開幕戦でも30分ほどプレーしていて、プレータイムはギリギリのライン。ある程度、ボール保持を自分たちも主張しながら時間を使うプランと2つの選択肢があったと話した。

 最終的には、後半42分に昨季限りで浦和を退団して古巣対決になっていたDF槙野智章にヘディングで同点ゴールを許した。それまでの時間、ほとんどのボール保持を神戸に譲るなかで必死に耐えていたが、最後のところで勝ち点3を奪い切れなかった。

 ロドリゲス監督は「どちらが良かったのかは、その時の判断になる」と、少し悔しそうな表情も見せた。今季、打ち出された3年計画の3年目であり、2006年以来のリーグ優勝を最大目標とクラブが明言している浦和だが、開幕2試合で得た勝ち点は1にとどまった。

 起用の選択肢も十分に取れないなかで連戦を戦っている状況は厳しいが、それでも次節以降には勝ち点を積み上げておかなければ最終成績に響きかねない。早くもシーズン最初の正念場がやってきたと言えそうだ。

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