猶本光、なでしこジャパンで「嬉しかった」出来事と「突きつけられた」課題とは?
【インタビュー】女子アジアカップ3連覇を逃した原因は「やっぱり勝負強さのところ」
冬季中断期に入っていたWEリーグ(日本女子プロサッカーリーグ)が、いよいよ3月5日に再開する。現在、INAC神戸レオネッサが首位を走り、勝ち点差「9」でマイナビ仙台レディース、三菱重工浦和レッズレディース、ジェフユナイテッド市原・千葉レディース(上位4チームでは千葉のみ10試合消化。ほか3クラブは9試合消化)の3チームが追う展開となっている。
シーズン再開後、優勝争いを盛り上げていく存在として、大きな期待が懸かるのがレッズレディースだ。昨シーズン、6年ぶりのなでしこリーグ優勝を達成したレッズレディースの中盤でオールラウンドな活躍を見せているのが、ドイツでも活躍したMF猶本光だ。
中断期間に猶本は、なでしこジャパンの一員として女子アジアカップを戦った。3連覇を逃す結果にはなったが、代表初ゴールを挙げるなどの活躍を見せ、来年にオーストラリアとニュージーランドで共催されるFIFA女子ワールドカップ出場権の獲得に貢献。そんな猶本に、終わったばかりのアジアカップを振り返ってもらうとともに、再開するWEリーグについても聞いた。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部/全2回の1回目)
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――アジアカップが終わったばかりですが、今大会はベスト4という結果でした。猶本選手は3度目の出場でしたが、どのような感想をお持ちですか。
「優勝を目指していたので、優勝できなかったことで悔しい大会になりました。それでも最低限の女子W杯出場権を獲得するという目標は達成できたので、先につなげられた点は良かったかなと思います」
――この大会には、どのような思いを持って臨まれていましたか?
「過去のことはあまり考えていなくて、今回はW杯に出場することが大事でしたし、3連覇が懸かっていたので、そこを達成したいなという気持ちで臨みました」
――PK戦で準決勝敗退という結果になりましたが、大会を通して戦いぶりに手応えを感じられる内容だったのではないでしょうか。
「準備期間が短かったなかで、オランダ遠征からチームの守備が良くなったと思います。前線からうまくFWがコースを限定したり、私は主にボランチだったのですが、センターバックとコミュニケーションを取り、リスクマネジメントしたなかで、ゲームを進めることができました。チームとして1つ積み上げることができました」
――逆に決勝まで行けなかった要因をどのように分析していますか。
「サッカーなのでいろいろあるのですが、やっぱり勝負強さのところですね。ゴールを奪うという点では、2点取ることができていたので、2失点したところが改善できるのではないかなと思います。国際大会になると、より1点の重みが大きくなります。どんなに良い内容の試合展開でも、相手には1回のチャンスで決め切ってくるストライカーがいたり、今回の敗戦から学んで細かいところをもっと積み上げていきたいです」