前田大然とチアゴ退団の影響は? 横浜FM、元日本代表DFが開幕戦で感じた収穫と課題
2失点を喫したセットプレーの守備は改善が必要
一方で、栗原氏はこの日2失点を喫したセットプレーへの対応が必要だと主張する。そこには、横浜FMが標榜するサッカーに合わせたメンバー選考による“余波”も少なからずあるようだ。
「マリノスのサッカーに合う選手を選考するために、機動力タイプが増える分、高さがなくなる。それを加味して相手もメンバーを選んできます。セットプレー2本でやられているので、修正が必要な重要ポイントなのは間違いありません」
栗原氏は、川崎フロンターレがFC東京に苦戦しながら1-0で勝利、浦和レッズが昇格組の京都サンガF.C.に0-1で敗れるなどした開幕節を受けて、「今年はどのチームが飛び抜けているとかはないかもしれない」と見解を述べる。
「開幕戦だけ見ると、どこもほぼ差がない印象でした。川崎は勝ったとはいえ苦戦して、浦和は京都、(ヴィッセル)神戸は名古屋(グランパス)に負けた。そのなかでは、(ガンバ大阪に3-1で勝利した)鹿島(アントラーズ)が良さそうですね。上田綺世と鈴木優磨は、興梠慎三と大迫勇也の2トップのようでした」
横浜FMは2月23日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の日程による前倒し開催の第9節で川崎と対戦予定。リーグ戦開幕2試合目ながら、試金石となるビッグゲームとなりそうだ。
[プロフィール]
栗原勇蔵(くりはら・ゆうぞう)/1983年9月18日生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。
(FOOTBALL ZONE編集部)