母国の英雄たちの競演 ピッチ内外での注目集まる本田VSマルケス

メキシコの皇帝との対決

 ACミランの日本代表MF本田圭佑は19日、アウェーでベローナ戦を戦う。その試合で対戦する、メキシコ代表の「皇帝」の異名を持つDFラファエル・マルケスとのピッチ外での経済効果対決にも注目が集まっている。イタリア地元紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」が「本田のブーム、商業的にも戦う。マルケス対本田、ヘラス・ストア対カーサ・ミラン、ナイキ対アディダス」との見出しで特集している。
 今季公式戦6試合4得点2アシストと活躍する本田はピッチを離れても“ジャパンマネー”でチームに貢献しているという。記事では本田のもたらす経済効果をこう記している。
「彼のおかげで、富士通、トーヨータイヤ(300万ユーロ2016年まで)、電通ともパートナーシップを結び、日出る国の広告代理店がおよそ200万ユーロ投資している」
 いまや本田の存在は、バルバラ・ベルルスコーニ社長のアジア戦略の旗印となっている。カーサ・ミランという最新鋭のオフィス兼ミュージアムが生み出す、今季のミランの経済効果をこう評した。
「バルバラの戦略は常に、スポンサービジネスを組み、ミランのブランドを中国、アメリカなどに広めること。カーサ・ミランは、マネジメント会社となっている。初めの4か月間で6万人が訪れ、1400万ユーロ利益をあげた。数日前には日本人実業家が25人訪れた。アラブ首長国連邦や中国からも訪れる。外国からうらやましがられることが1つはあるということだ」
 規模には格段の差があるものの、ミランが次節で対戦するベローナも、海外でのブランド力を高めているクラブの一つだ。今季加入したメキシコの皇帝は、かつてバルセロナで活躍し、ブラジル・ワールドカップにも出場している。ベローナは、新たな旗印として彼を迎え入れた。
「ベローナはメキシコ人マルケスが未開の地平線を広げた。ユニホームを見ただけでもわかる。昨シーズンは11000枚だったが、14500枚も3か月だけで売れた、前年に比べて20%増。2013年に7月にストアがオープン。メキシコ、アルゼンチン、オランダ、カナダにインターネットで売れている」
 4-3-3システムの右ウイングで先発予定の本田に対し、4バックの中央に鎮座するマルケスのマッチアップも魅力だが、それぞれ母国で絶大な人気を博する2人のピッチ外の戦いにも耳目が集まる。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

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