決勝オウンゴール誘発のマジョルカ久保、元日本代表DFが“ノーモーションパス”に注目したワケ

ビルバオ戦で決勝ゴールを誘発したMF久保建英【写真:Getty Images】
ビルバオ戦で決勝ゴールを誘発したMF久保建英【写真:Getty Images】

元日本代表DF栗原勇蔵氏は相手も反応できないノーモーションの動きを評価

 スペイン1部マジョルカの日本代表MF久保建英は、現地時間2月14日に行われたリーガ・エスパニョーラ第24節アスレティック・ビルバオ戦で先発出場し、試合終了間際に決勝オウンゴールを誘発して3-2の勝利に貢献した。元日本代表DF栗原勇蔵氏は、シュート前の久保の動きに注目している。

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 久保はビルバオ戦で4試合連続スタメン起用となり、右サイドハーフでプレー。2-2と白熱の攻防を繰り広げるなかで迎えた後半43分、ショートコーナーキックの流れからペナルティーエリアへ侵入し、FWベダト・ムリキが落としたボールに久保が反応する。角度のない位置から放った左足シュートはポストに直撃後、GKウナイ・シモンの頭部に当たってそのままゴールに吸い込まれた。

 決勝ゴールが決まった直後、ユニフォームを脱いだ久保はベンチ方向へダッシュし、そのままベンチを通過。1人スタンド前へと走り込み、歓喜を露わにしていた。

 元日本代表DF栗原氏が注目したのが、ペナルティーエリア内に入っていく前の動きだ。

「左コーナー付近から中央へ入れる(久保の)パスがノーモーションなので、ボール一個分くらいを通せて相手の足が出ない。縦のスペースがないなか、(パスを)出したあとに中に行くのも点を取れる証だと思います」

 久保にはビルバオFWアレックス・ベレンゲルがマークについていたが、ノーモーションのパスにまったく反応できず。その後、久保はスルスルとペナルティーエリア内に入り込み、こぼれ球をしっかりと左足で合わせてシュートしている。

 記録上はオウンゴール扱いとなったが、久保の“匠の技”が凝縮されたプレーだった。

[プロフィール]
栗原勇蔵(くりはら・ゆうぞう)/1983年9月18日生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。

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