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エボラ出血熱の被害拡大にアフリカネーションズカップも開催危機 ホスト国のモロッコが延期を要請
猛威を振るうエボラ熱
アフリカにおけるエボラ出血熱の被害の拡大により、来年1月のアフリカ大陸王者を決めるアフリカネーションズカップが延期となる可能性が高まっている。英国営放送「BBC」が報じている。
ホスト国であるモロッコは先週、アフリカサッカー連盟(CAF)に大会延期を申し出たという。理由は、猛威を振るうエボラ出血熱の拡大だ。大会期間中は、アフリカ中から100万人規模の大観衆の入国が見込まれており、スタジアムでの感染のリスクも高まる。選手にも、被害が及ぶ可能性も存在する。
ガーナの青少年スポーツ省のマハマ・アヤリガ大臣がガーナのシティーFMの番組でこう語っている。
「CAFは書面で、モロッコ側が、もしも開催期日が変更されないのであれば、開催辞退すると強く示唆していると、伝えてきている」
CAF側は大会日程を変更しない旨を発表しているが、モロッコ厚生省の要請で11月2日にモロッコ政府関係者らと、CAF側との会議が行われることになった。
また、アヤリガ大臣は、CAFがモロッコ開催中止に備え、アフリカ各国にスタジアムの空き状況などを書面で調査を始めていることも明らかにした。
現在アフリカではエボラ出血熱の被害により今年に入って4500人の死者を出している。ACミランのガーナ代表MFミカエル・エッシェンはインターネット上で、エボラ感染のうわさが広がり、エッシェンとミランが公式に否定コメントを発表するなどフットボール界における風評被害も拡大している。
「われわれの心配はアフリカ全体の健康問題だ。WHOからの報告とガイドラインにわれわれは従うことになる。完璧な安全というものは存在しない。だが、アフリカの同胞がやってくる、サッカー界の祭典となるだけに十分な予防策を執らなければいけない。現在のエボラの状況を鑑みるに、予定通りに大会を行うことは考えていない」
モロッコの青少年スポーツ省のモハメド・オウジーン大臣は、大会開催に否定的な意向をそう発表している。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web