J1新シーズン優勝予想 元日本代表DFが「打倒・川崎」の有力候補に挙げた“日本一”のチームは?
横浜FMは最終ラインとウイングが鍵、ダークホースは浦和
では、2019年の優勝チームで、昨季2位の横浜FMはどうか。栗原氏は「昨季、監督の交代、選手の入れ替えもあって安定感ではフロンターレに比べると劣ります」と言及し、守備の要だったDFチアゴ・マルチンス(→ニューヨーク・シティ)の抜けた穴を懸念材料に挙げる。
「ハイラインを支えていたチアゴがいなくなったことがやはり気になります。代わりに(サガン鳥栖から)エドゥアルドという実績のある選手を獲りましたけど、チアゴは替えの利かない特別な存在だったので、それを補えるか心配な部分はあります。エドゥアルドにもチアゴにはないものがあって、その面を生かしてほしいですね。そこがしっかりしないと成り立たないし、難しいシーズンになるかもしれない。逆に、新しい戦力が融合して、相乗効果が生まれれば、優勝争いもできるかもしれない」
栗原氏は、最終ラインのほかに、日本代表FW仲川輝人、ブラジル人FWエウベル、元日本代表FW宮市亮らウイングの選手をキーマンとし、「そこに懸かっている。そうすれば、レオ(・セアラ)、新加入の西村(拓真)とアンデルソン・ロペスらが間違いなく点を取れる」と予想する。
そのなかで、上位の「ダークホース」としたのが浦和レッズだ。今オフは元日本代表DF槙野智章(→ヴィッセル神戸)、元日本代表FW興梠慎三(→北海道コンサドーレ札幌)、元日本代表DF西大伍(→北海道コンサドーレ札幌)、元日本代表DF宇賀神友弥(→FC岐阜)ら30歳以上のベテランが多くチームを去った。一方で、MF松尾佑介(←横浜FC)、MF岩尾憲(←徳島ヴォルティス)、DF犬飼智也(←鹿島アントラーズ)ら堅実な補強をしており、栗原氏もその点を評価している。
「今のサッカーは、機動力がすべて。スタメン11人の中に走れない選手がいたら終わり。浦和は若返りを図るなかで、機動力のある選手が多い。以前に比べると、大物選手は少ないかもしれない。でも、若手が伸び伸びとやっていて、いいところまで行くと思います」