浦和の海外助っ人、Jリーグの警戒選手を名指し「賢い」「常に動いている」 “最初に衝撃を受けた”日本人選手とは?

昨年夏に浦和に加入したDFアレクサンダー・ショルツ【写真:轡田哲朗】
昨年夏に浦和に加入したDFアレクサンダー・ショルツ【写真:轡田哲朗】

【独占インタビュー】「初めて試合に出た時の徳島戦、垣田裕暉選手に驚かされた」

 浦和レッズのDFアレクサンダー・ショルツは、2021年夏に加入するとUEFAチャンピオンズリーグ(CL)でもプレーした質の高さを存分に披露した。Jリーグの戦いのなかで、日本代表のアタッカー陣ともマッチアップしている。沖縄県でのトレーニングキャンプ中に「FOOTBALL ZONE」のインタビューに応じたショルツは、対戦した相手の印象とともに、浦和での新シーズンに向けて思いを語った。(取材・文=轡田哲朗/全4回の4回目)

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 ショルツはFCミッティラン(デンマーク)でCLに出場し、イタリア1部セリエAで躍進したアタランタとの試合ではゴールも奪っている。20年にはデンマーク代表にも招集された実力者は浦和に加入すると、安定した守備力を披露した。加入後の半年間で、先日のワールドカップ(W杯)アジア最終予選でもプレーした日本代表選手たちとも対戦している。

 ヴィッセル神戸のFW武藤嘉紀とは「彼がマインツにいた時に対戦したことがありますよ」と話し、改めて日本で対戦した時の印象を「彼も欧州で成長したと思います」と話す。もっとも、21年10月にアウェーで対戦した神戸戦は1-5の大敗で「随分とやられてしまった」と苦笑いしながらも、神戸に所属するFW大迫勇也について「彼はものすごく賢い選手で捕まえづらいし、かなり警戒しなければいけないと感じた相手ですね」と口にする。

 11月の横浜F・マリノス戦では、今冬の移籍市場でスコットランドの名門セルティックに移籍した日本代表FW前田大然とも対戦した。「非常に運動量が豊富で、常に動いている。大迫選手と同レベルの警戒が必要で、集中力が必要だった相手です」と振り返り、「間違いなく彼ら全員、かなり高い質でプレーする能力があるんだと感じましたね」と印象を明かす。

 一方で、JリーグにはいいFWが多いと指摘する。「例えば、僕が日本で初めて試合に出た時の徳島ヴォルティス戦、垣田選手(FW垣田裕暉/22年にサガン鳥栖へ期限付き移籍)には驚かされました。かなり質の高い選手だなと。最近ではサガン鳥栖との練習試合があった時(1月30日に非公開で実施)、その時のFWにも質の高い選手がいた。名前は分からないんですけどね。そうやって、常に日本では新鮮さがあり、相手に不足はないという選手、試合ばかりをやっていますよ」と、Jリーグのレベルについて言及している。

 MFミカエル・ラウドルップ(1996~97/神戸)に加え、MFブライアン・ニールセンが96年に浦和で半年ほどプレーして以来、FWキャスパー・ユンカーがJリーグ史上3人目のデンマーク人選手として21年4月に浦和へ加入。その後、同年夏にショルツも浦和に加わった。

 トレーニング会場を出入りする際には母国語で話す姿も見られるが、デンマーク人選手にJリーグへの道を切り開いているという思いもあるという。

「キャスパーがJリーグに来たことにより、彼が新しいドアをデンマーク人選手のために開いてくれた。そこで2番目、3番目と続いていくことによって成功する可能性も増える。そうした開拓者が生まれることで、デンマーク全体のレベルも上がると思う」

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