浦和の海外助っ人、母国デンマークと日本を比較 「似ている」と語る“共通点”とは?

デンマークと日本の似ている部分を指摘「かなり国として潤っている」

 シュマイケルはレスターの守護神として、元日本代表FW岡崎慎司(カルタヘナ)とも共闘し、イングランド1部プレミアリーグの優勝に貢献した。DFシモン・ケアーは名門ACミランでプレーし、FWマルティン・ブライトバイテはスペインの強豪バルセロナに所属する。若い世代でも、日本代表DF吉田麻也とイタリア1部サンプドリアで共闘するFWミッケル・ダムスゴーなど他国に出て活躍する選手もおり、海外組が増えた日本代表と似ている部分もある。

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 ショルツは「個人的には、そこまでデンマークの選手を全体的に見た時に海外にプレーしている印象はないと思う。まだまだ少ないし、もしかしたら小さい国なので目立っている部分があるかもしれないね。もちろん、以前に比べると他国の2部でプレーする選手もいて、徐々に海外に進出する選手が増えている印象がある」と指摘。そのうえで、日本と共通する部分について語る。

「日本を見ても、さまざまな選手が海外でプレーするのが目立っていて、確かにそこは似た部分だと思う。あまりプロサッカーの歴史が長いわけではないし(91年に創設、Jリーグは93年スタート)、そこも少し似ているかもしれない。そして、デンマークもかなり国として潤っている。『サッカーで絶対に食べていかなければ』というハングリー精神には少し欠ける。それも日本と似ている部分かもしれない」

 18年のロシアW杯では、決勝トーナメント1回戦で準優勝したクロアチアとPK戦までもつれ込んでの敗退だったが、昨年の欧州選手権ではベスト4と、いまや欧州の上位レベルに肩を並べるほどの力を付けている。その背景には、日本と同様に積極的に海外へ進出し、個々の力を高めているという要因があるようだ。今年のカタールW杯でもダークホースとして注目されることは間違いなく、そこにショルツが選出される可能性も秘めている。

※第4回に続く

[プロフィール]
アレクサンダー・ショルツ/1992年10月24日生まれ、デンマーク出身。ヴェイレBK(デンマーク)―ストヤルナン(アイスランド)―スポルティング・ロケレン(ベルギー)―スタンダール・リエージュ(ベルギー)―クラブ・ブルージュ(ベルギー)―FCミッティラン(デンマーク)―浦和。2020年にデンマーク代表に招集された経験を持つ。21年5月に浦和へ加入し、昨季リーグ戦15試合に出場した。優れた危機察知能力と球際の強さを兼ね備え、安定感抜群の守備を披露する一方、攻撃の起点となるパスやドリブルでも貢献する。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)

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