浦和DFショルツが日本に驚き「学ぶことが多い」「人としての姿勢を求められる」 異国文化に興味を持つワケ
【独占インタビュー】浦和移籍時に感銘「欧州では、あまりそういうことは求められない」
浦和レッズに2021年夏に加入し、ワイルドな風貌を持ちながら最終ラインで安定感のあるプレーを見せているデンマーク人DFアレクサンダー・ショルツが、2月初旬に沖縄県でトレーニングキャンプを行っているなか、「FOOTBALL ZONE」のインタビューに応じた。北欧からやって来たショルツは、なぜ日本文化に強い興味を持ち、その歴史も学ぶのだろうか。(取材・文=轡田哲朗/全4回の2回目)
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昨夏、ショルツの浦和加入が決まった時、前所属のFCミッティラン(デンマーク)時代に出場したUEFAチャンピオンズリーグ(CL)の試合など、長髪をなびかせてドリブルで持ち上がる姿の映像がインターネット上でも話題になった。浦和のサポーターを中心に、かつて所属した元日本代表DF田中マルクス闘莉王のようなスタイルを彷彿とさせたからだ。
ところが、新加入会見の時点で、そのイメージはかなり変化したと言えるだろう。冒頭に日本語で「よろしくお願いします」という言葉を発し、サッカーだけでない日本文化への興味も語っていた。そうしたアジアへの移籍、浦和への移籍には、彼の人生観が見え隠れしている。
「性格的にも人生のことに関してよく考えるタイプなんですよね。サッカーは重要だけれども、サッカーを利用している自分もいる。それはもちろん、お金を稼げたり、いろいろな国に行けたり、好奇心を満たすことができたり。人生ではチャレンジが大事だと思う。
若い頃はチャレンジや決心する部分に軽率な部分もあるもの。今は家族とも一緒でシチュエーションは違うけど、常に野心を自分の中にキープしながら、周りにも多少の影響を与えたい。自分の野心のおかげで交流やコミュニケーションをしっかり取る部分はいいほうに影響していると思いますね」
浦和への加入について、「一度日本に来たことがありますし、試合を見させてもらった。素晴らしいサッカー文化があり、素晴らしいリーグの質を確認させてもらったんです。その時にはすでに日本でプレーしたいという気持ちが湧いていましたね」と話したことがある。それはサッカーの部分から見た理由だが、実際に日本でプレーし始めて変わった日本への印象もあると話す。
「サッカーで勝つことは重要だけど、日本に来て、浦和レッズに来た時に覚えているのは、書類を見せてもらった時のことです。サッカーだけでなく、人としての在り方をこう表現してほしい、人としていつでもこういう立ち振る舞いをしてもらいたいという部分に共感したことですね。ヨーロッパでは、あまりそういうことは求められない。日本という国では、人としての姿勢を求められることが多いと思う。そこから学ぶことが多いなと個人的には思っているんですよね」