買収騒動、切り札タッグ、4冠の可能性 プレミアリーグ後半戦注目の4クラブを厳選
アストン・ビラはコウチーニョ&ジェラードの再タッグが実現
■アストン・ビラ(11位/8勝3分11敗/勝ち点27)
昨年11月、15位と低迷していたなかで、アストン・ビラはディーン・スミス前監督を解任。スコットランドのレンジャーズで結果を出したスティーブン・ジェラード監督に再建を託した。新監督の下で11位まで浮上し、この冬の移籍市場ではブラジル代表MFフィリペ・コウチーニョというさらなる起爆剤を手に入れた。
エバートンからDFリュカ・ディニュ、アーセナルからDFカラム・チャンバースと最終ラインにも実力者を加わったが、やはりコウチーニョ獲得のインパクトが絶大だ。かつてリバプールでジェラード監督とともにプレーした29歳は、4年ぶりのプレミア復帰からわずか3試合でサポーターのハートを鷲掴みにしている。
デビュー戦となった第22節マンチェスター・ユナイテッド戦(2-2)では途中出場からいきなり移籍後初ゴールを決めると、第24節リーズ・ユナイテッド戦(3-3)では1ゴール2アシストとチーム全得点に絡む大活躍。ジェラード監督も「極上」と称えるほどのパフォーマンスだった。
コウチーニョはMFエミリアーノ・ブエンディアとともに2列目に並ぶ形で起用されている。創造性豊かな2人が攻撃を作り、周りの選手がフィニッシュに絡む形がチームとして実を結んでいる。そうした恩恵を最も受けているのがMFジェイコブ・ラムジーだろう。
クラブ生え抜きの20歳は中盤の一角としてレギュラーに定着しており、3列目からゴール前まで飛び出すプレーで存在感を発揮。直近3試合で3得点をマークしているが、その全てがコウチーニョのチャンスメイク、あるいは直接的なアシストから生まれたもの。コウチーニョとラムジーがチームの新たなホットラインとなっている。
就任直後、ジェラード監督はチームの欧州カップ選出条件獲得を目標に掲げていた。上位陣との差はまだ開いているが、経験豊富なコウチーニョやディニュが加わったチームはさらに勢いを増していきそうだ。残留争いを乗り越えて11位と躍進した昨季以上の飛躍も十分に期待できそうだ。
<主な移籍>
【IN】
フィリペ・コウチーニョ(←FCバルセロナ/期限付き移籍)
リュカ・ディニュ(←エバートン)
カラム・チャンバース(←アーセナル)
【OUT】
マット・ターゲット(→ニューカッスル/期限付き移籍)
アーロン・ラムジー(→チェルトナム・タウン/期限付き移籍)
アクセル・トゥアンゼベ(→マンチェスター・ユナイテッド→ナポリ/期限付き移籍終了)
アンワル・エル・ガジ(→エバートン/期限付き移籍)
トレゼゲ(→イスタンブール・バシャクシェヒル/期限付き移籍)
(FOOTBALL ZONE編集部)