目標は「RIZIN出場」! 42歳で格闘家転身→デビューから3連勝、元Jリーガーが歩む唯一無二のセカンドキャリア

2月16日に「RISE」でプロ格闘家としてのデビュー戦に臨む【写真:本人提供】
2月16日に「RISE」でプロ格闘家としてのデビュー戦に臨む【写真:本人提供】

批判的な声をエネルギーに格闘家としての新たな道を模索

 安彦は今年2月16日、立ち技打撃格闘技イベント「RISE」で元プロ野球選手の相内誠と対戦予定だ。これがプロデビュー戦となり、昨年果たせなかった「RIZIN」出場も継続して目標に掲げている。

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「今回、『RISE』がオープンフィンガーグローブの新しい試みをするということで、参加を決めました。まずは、プロデビュー戦でしっかり勝つこと。目指している『RIZIN』は地方大会もあるので、プロのリングを主戦場にして、しっかりと数試合を重ねて、年末の『RIZIN』には絶対出るつもりです」

 格闘家と言えば、ファイトマネーやスポンサード契約が大きな収入源だが、安彦はファイトマネーで稼ぐつもりはなく、基本的には寄付する予定だという。「僕にとっては人が財産」。サッカーキャリアを含めて、独自の道を歩んできた「職業:挑戦者」らしい考えがそこにはある。

「(マーケティングテクノロジー企業の)『株式会社あつまる』とアスリートや会社員のセカンドキャリアを応援する『ライフタイムプロジェクト』を立ち上げてメソッド作りで収入を得たり、元Jリーガーにして格闘家であることの挑戦について、講演の話をいただいたりします。僕は正直、お金はないですが、グルテンフリーのパンを送ってきてくれたり、ビーガン(菜食主義)のレストランの方が『生涯タダでいい』と言ってくれたり、ありがたいことにいろんなサポートが出てきていて、目の前の1人1人をどう喜ばせるかが1つのポイント。ファイトマネーとかスポンサー収入じゃないところで、1人の格闘家としてこういう稼ぎ方があるんだと示して、新たな道を作っていきたいと思います」

 安彦の格闘技挑戦には、批判的な声も少なくない。ただ、「より良い未来を創る」という夢を見据える男にとっては、それも貴重な原動力の1つだ。

「人は賛否両論ないと注目されないし、褒められてるだけじゃエネルギーにはならない。僕にとってアンチの存在は非常に大事で、僕に1日5分以上の時間を使ってくれている人はファンだと思っています(笑)。議論が巻き起こった時に、何を発信するか。ちゃんと声の届く場所に自分を持っていかないといけない。

『職業:挑戦者』としているのも、『職業:Jリーガー』『職業:格闘家』だと、自分のキャリアアップのためにやっているようになってしまうから。サッカー選手も格闘家もいつか終わりますけど、挑戦者は終わらない。挑戦者にすることで、僕は死ぬまで『より良い未来を創る』という夢を追うだろうと。あくまでその手段として、Jリーガー、格闘家があります。僕は死ぬまでお金を稼ぐ感覚はゼロで、より良い未来を創るために、挑戦しながらいろんな人を巻き込んでいく。それが今後につながっていくと考えています」

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