英紙がファン・ハール監督の「通知表」を“公表” 人心掌握に優れるも哲学は理解困難!?

批判と称賛をバランスよく使い分けている指揮官

 

「人心掌握」という項目では「A-」と高い評価を手にしている。寸評では指揮官が批判と称賛をバランスよく使い分けている点を指摘。シーズン開幕前のアメリカ遠征中に香川真司やハビエル・エルナンデスらを公に批判したり、シーズン中にキャプテンのウェイン・ルーニーとファルカオを比較する発言を発したことなども紹介している。

 また、モイーズ政権ではリーダーシップを発揮できる存在がいなかったが、現体制下では選手はプレイヤーとしてだけでなく、人間としても成長するチャンスだとしている。

 一方、ファーガソン政権は選手もチームもなるべくメディアとの接触を制限する方針だったが、ファン・ハール監督は選手に対してクラブの一員としての責任感を植え付けるためにメディア対応を奨励しているとしている。

「哲学」の項目では及第点の「B」にとどまっており、指揮官がたびたび口にするこの哲学こそが現在、選手が最も理解に苦しんでいる部分だとされている。記事ではシーズン前から3-5-2を一貫して採用してきたが、結果が出ず4バックに移行して結果を出している点に言及。結果が出ない時に自身の「哲学」だとして固執してきたシステムを変え、大型補強で結果を出すのかと疑問を投げかけている。

 一方で個々の選手のプレー映像を編集し、iPadでのチェックを可能にするなど、プレーの質を向上させる工夫が実を結びつつあるという。

 結果、総評は「B-」。とりあえず平均点はクリアしたという評価になっている。開幕からここまでを「勇気付けられるようなスタート」とし、アカデミー出身の若手7選手をデビューさせたことを評価しつつ、タイトル争いは依然として別の問題だと分析。現在4位ながら優勝争いは時期尚早と見られている。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

 

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