「1つでも多くタイトルをプレゼントしたい」 興梠慎三が新天地・札幌で誓う恩師への男気

札幌では「23番」を選び、自分のカラーのアピールを誓う【写真:(C) 2022 CONSADOLE】
札幌では「23番」を選び、自分のカラーのアピールを誓う【写真:(C) 2022 CONSADOLE】

2桁ゴールを見据えながら、身体を張ったハードワークで勝負へ

 興梠は札幌からオファーを受けた際、チームの課題であるフィニッシュ力の切り札として期待を懸けられた。J1通算158得点を誇るストライカーは、「2桁ゴール」をノルマに掲げつつ、周囲を生かすプレーをしたいとも意気込む。

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「ミシャサッカーの1トップをしていたらたくさんチャンスは来るので、2桁ゴールは取りたいです。でも、僕はゴールだけがFWの仕事ではないと思っていて、チームのために身体を張って、ハードワークして、チームを勝たせられるようなプレーをしたい。北海道コンサドーレ札幌には、金子選手とか若くて、走れて、戦えて、1人で打開できる選手がたくさんいます。だから、自分の成績よりも、チームの歴史に名を刻めるタイトルにこだわるつもりです」

 興梠は新天地で、鹿島アントラーズでプロ入り2年間着けていた「23番」を選んだ。背番号に「こだわりはない」タイプだというが、その番号を自分色に染めていきたい思いはあるようだ。

「北海道コンサドーレ札幌のエース番号とかレジェンド番号があると思いますけど、自分はどちらかと言うとそれを変えていきたいタイプなので、それ以外で着けたいと思っていました。鹿島アントラーズから浦和レッズに移籍した時、活躍しないと応援してもらえないと最初から言われていました。今回もそんな簡単にいくとは思っていなくて、逆に、いいプレーをして応援したくなるような選手になればいいだけ、という思いがあります。プレッシャーがかかるシチュエーションのほうが燃えるので、北海道でもそのスタイルを貫きたいです」

 並々ならぬ覚悟を持って臨む2022年シーズン、興梠のプレーから目が離せない。

[プロフィール]
興梠慎三(こうろき・しんぞう)/1986年7月31日生まれ、宮崎県出身。鵬翔高―鹿島―浦和―札幌。ペナルティーエリア内での嗅覚は天下一品。計算し尽くされた抜け出しやフィニッシュだけでなく、ポストプレーをはじめとしたチャンスメイク、精力的なチェイシングなどさまざまな仕事を高次元でこなす。2013年からの9年連続2桁得点はJ1史上最高の金字塔だ。

(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)

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