森保ジャパンは「積み重ねがない」 元日本代表FW城彰二、W杯予選で露呈した“潜在的な課題”を指摘

日本代表MF伊東純也【写真:高橋 学】
日本代表MF伊東純也【写真:高橋 学】

「伊東がアクシデントで不在になった時、今の森保ジャパンには何もない」

 一方、中国戦に比べて躍動感が出たサウジアラビア戦の出来については「今予選で一番というくらい、良いサッカーをしました。そこは自信にもつながりますし、そこからの積み重ねというのを次はぜひ、見せてほしい」と期待を込める。ただ、今の代表チームにある“潜在的な課題”を、城氏はこう提言する。

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「選手起用に関しては監督が決めることなので、そこについてどうこう言うつもりはないんですが、ただ、やっぱり選手の連係とかを見ると、全然積み重ねがない。遠藤(航)、守田(英正)、田中碧がいる中盤3枚から前のユニットでのコンビネーションに関してはもっと高めないと。伊東の活躍は素晴らしいです。ただ、伊東がアクシデントで不在になった時、今の森保ジャパンには何もないんですよね。『じゃあ、そこをどうするの?』というのが全く見えてこない」

 日本が目指すべきは、W杯でベスト8進出。“伊東頼み”のワンパターン攻撃でアジア予選を突破できたとしても、個で劣勢に陥る世界で苦戦する可能性は極めて高い。

 こうした課題とどう向き合うのか。3月のオーストラリア戦で勝てば本大会行きとなる日本だが、城氏は「まだまだ危ないと思います。色んなパターンの攻撃が機能しているわけでもないですし、対策を講じられても既存の固定メンバーで連動性が生まれたりだとか、打開策ができればいいんですけど、見ているなかではそれが出来ていないから『大丈夫かな』とどうしても思ってしまわざるを得ない」と危機感を募らせた。

[プロフィール]
城 彰二(じょう・しょうじ)/1975年6月17日生まれ、北海道出身。鹿児島実業高校を卒業後、1994年にジェフユナイテッド市原(現:ジェフユナイテッド千葉)に入団。デビュー戦から4試合連続ゴールを挙げる活躍を見せ、脚光を浴びた。97年に移籍した横浜マリノス(現:横浜F・マリノス)でも主力として活躍し、2000年にはスペインのリーガ・エスパニョーラ1部バリャドリードでもプレー。日本代表としては、98年のフランス・ワールドカップに出場した。06年12月に現役を引退。現在は、サッカー解説者として活躍する一方、自身の番組「JOチャンネル」でサッカー普及活動へ取り組んでいる。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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