日本代表3つの謎 ファンの誰もが感じる「なぜ?」 膠着上等、南野との関係性、相互依存の既得権益が鍵

謎3:現状の先発メンバー以外は使う気がないのか?

 これは使う気あるでしょう。あるけど、予選の試合は手堅く塩漬けしたいのと、大迫・南野・長友ラインのように相互依存の既得権益が出来上がってしまっているので、そう簡単に変えられないのではないかと思う。ただし、相手も塩漬け上等の場合、つまり先制されてガッツリ引かれた時には事情が違ってくるわけで、テクニックとアイデアがフィジカルよりも優先される状況は十分想定される。

 久保、堂安、三笘、鎌田、さらには古橋、旗手怜央、山根視来、三好康児、一度も招集されていないが奥川雅也あたりまで可能性はあるかもしれない。ただし、それは予選を通過してからになる。とはいえ、彼らが本格導入されると、これまでの塩試合体質から大きく逸脱してしまい全面的な改築工事になりかねないので、予選が終わってもオプション程度にとどまる可能性が高いのではないか。

 以上、3つの疑問点を考えてみた。信じるか信じないかはアナタ次第です。

(西部謙司 / Kenji Nishibe)

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西部謙司

にしべ・けんじ/1962年生まれ、東京都出身。サッカー専門誌の編集記者を経て、2002年からフリーランスとして活動。1995年から98年までパリに在住し、欧州サッカーを中心に取材した。戦術分析に定評があり、『サッカー日本代表戦術アナライズ』(カンゼン)、『戦術リストランテ』(ソル・メディア)など著書多数。またJリーグでは長年ジェフユナイテッド千葉を追っており、ウェブマガジン『犬の生活SUPER』(https://www.targma.jp/nishibemag/)を配信している。

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