なぜ中国サッカーは失敗したのか 元Jリーガーが日中韓を比較…問題点をずばり指摘「根っこが悪いからだ」
大宮でプレーした元韓国代表FWイ・チョンス氏が問題点を指摘
かつて大宮アルディージャでプレーした元韓国代表FWイ・チョンス氏が、日本、韓国、中国の3か国を比較し、「なぜ中国サッカーは失敗したのか」について持論を展開。「なぜなら根っこが悪いからだ」と指摘している。韓国のスポーツ・芸能専門サイト「スターニュース」が伝えた。
中国代表は1月27日のカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選・第7節の日本戦で0-2と敗れて、グループ2位入りの可能性が消滅。さらに2月1日の第8節で最下位ベトナムに1-3と敗れ、W杯出場の可能性が潰えた。
レアル・ソシエダ(スペイン)、フェイエノールト(オランダ)、アル・ナスル(サウジアラビア)、大宮などでプレーし、長年韓国代表としてもプレーしたイ・チョンス氏は、自身のYouTubeチャンネルを通じて中国サッカーが失敗した理由について言及。「スターニュース」は「元韓国サッカー代表だったイ・チョンスが中国サッカーに対して辛辣な批判をした」と伝えている。
日本、韓国、中国の3か国を比較し、「中国は投資をたくさんしているのに、なぜ成長しないのか?」という質問に対し、イ・チョンス氏は「まだ分からないのか。なぜなら根っこが悪いからだ。つまり、ユース年代で基礎がしっかり身に付いていない」と指摘した。
「海外から帰ってきたパク・チソン、イ・ヨンピョ、そして私と、みんなが一様に語る共通のキーワードがある。『ユース』だ。上の年代にだけ投資してはいけない。中国はお金を稼ぐため、商業的には大きく発展した。ところが、根となるユース年代への投資は不十分だ。指導者をもっとユースサッカーに送らないといけない」と強調した。
話題をとなった中国の爆買いにより世界的なスターをかき集めて国内リーグの強化を図り、帰化選手を迎えて中国代表チームの強化も図った。しかし、ユース年代にこそ中国サッカーの問題が潜んでいるとイ・チョンス氏は語る。
「ユース年代を育ててこそ10年後に中国サッカーは強くなるだろう。大人は習慣を変えるのが大変だが、10代は癖が付く前に教育すれば本当に成長する可能性がある。そうしなければ中国サッカーは厳しいだろう」
2002年の日韓W杯以来の出場を目指し、海外選手の帰化も促すなどW杯出場に向けて機運が高まっていた中国。カタールW杯出場を逃したなか、韓国のレジェンドは現状を冷静に分析していた。
(FOOTBALL ZONE編集部)