“W杯王手”のサウジ、怪我の主将が日本戦欠場 「彼なしは難しい」と指揮官が本音吐露

サウジアラビア代表の主将MFサルマン・アル・ファラジが日本戦欠場【写真:Getty Images】
サウジアラビア代表の主将MFサルマン・アル・ファラジが日本戦欠場【写真:Getty Images】

MFサルマン・アル・ファラジが負傷欠場、遠征メンバーに帯同せず

 ワールドカップ(W杯)アジア最終予選で日本代表と対戦するサウジアラビアのエルベ・ルナール監督が試合前日会見を行い、キャプテンであり中心人物のMFサルマン・アル・ファラジが負傷欠場することが明らかになった。

 サウジアラビアはここまでの7試合で無敗(6勝1分/勝ち点19)をキープし首位に立つ。2位で勝ち点15の日本、3位で勝ち点14のオーストラリアを相手に抜け出した形で、明日の日本戦に勝利すると本戦への出場権が得られる2位以内が確定する。

 ルナール監督は「最も重要なことは、確実に行ける上位2チームに入ることだ。まだ3試合残っていて、今はグループのトップにいる。そして、このトップにいることを維持するのが重要だ。予選が始まって以来、オーストラリアで引き分けた以外はすべて勝っている。私たちは一貫したプレーをしている。明日は強いプレーをしなければいけない」と、ここまでの状況を語った。

 一方で、チームの中心人物であるアル・ファラジは遠征メンバーに名前がなかった。指揮官は「怪我のために帯同できなかった」として、欠場することを明かしている。

「彼なしでプレーするのは難しい。アジアでも最高レベルの選手の1人だからだ。しかし、何とかしなければいけない。W杯でプレーしたければ、誰がいなくても一貫性や強さが必要。それはサッカーの一部だ」

 サウジアラビアのポゼッションサッカーのなかでキーマンになるアル・ファラジの不在はゲームに大きな影響を与える可能性がある。前回、日本が0-1で敗れた10月の対戦でも、「7番」でキャプテンマークを巻いたアル・ファラジのプレーに、森保一監督率いる日本代表が手を焼いたのは間違いない。

 日本とは首位攻防戦とも言え、サウジアラビアの立場では勝利で突破を決めるのはもちろん、引き分けでも優位な状況を維持できる。それでも、ルナール監督は「この予選は非常に厳しいものであり、明日の試合はその一部だ。最終予選が始まる前から厳しくなることは分かっていた。今のところは好調だが、予選は終わっていない。突破するまでは強く一貫したプレーをすることは常に同じだ」と、油断する様子はみじんもない。

 日本が勝利してオーストラリアを含めた3強の大混戦に持ち込むのか、それともサウジアラビアが突破に優位な状況を作るのか。日本代表も主将DF吉田麻也を負傷で欠くだけに、中核選手が不在の状況で総合的なチーム力が問われる一戦になりそうだ。

(FOOTBALL ZONE編集部)

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