「日本の現状は楽観視できない」 サウジ撃破の森保J、元日本代表DFが指摘する課題とは?

サウジ戦の後半からは前田、伊東、浅野が3トップを形成【写真:高橋 学】
サウジ戦の後半からは前田、伊東、浅野が3トップを形成【写真:高橋 学】

前田、伊東、浅野のスピードスター3トップは今後のオプションになる!?

 もっとも、後半23分まで気迫のプレーを見せた長友に関しては、栗原氏は冷静な見解を述べている。

「長友は守備で頑張っていました。ただ、攻撃のクロスとか鋭いボールが上げられない。あそこまで上がっていくなら、精度がないと正直厳しいなと。彼のような経験ある選手にはそこは言いたい。中山(雄太)が(交代で)出てきて、寄せの部分で一歩二歩、長友と差がありました。中山どうこうではなく、長友を超える選手がいないのが問題。長友は全盛期に比べたら衰えていて、今の長友が出なきゃいけない日本の現状のほうが楽観視できないですね」

 サウジアラビア戦では、後半23分にFW前田大然(セルティック)、同33分にFW浅野拓磨(ボーフム)を投入し、伊東を含めたスピードスタートリオが3トップに入った。2点リードの状況だったとはいえ、栗原氏は今後を見据えたうえでこの組み合わせに関心を示す。

「スピードは最大の武器で、伊東1人でさえワクワクするものが、同じくらいのスピードを持った選手が3人同時に入ったら何かしら起こる。守るほうからしたら1つのミスが命取りになるのでプレッシャーは感じるでしょうね。相手も前に出てこないといけない状況ならより生きる。森保監督のいい判断だったと思います」

 日本は首位サウジアラビアと勝ち点1差に詰め、3月24日に最終予選第9節で3位オーストラリアと対戦予定。栗原氏が「今日の水準が求められているもの。だからいつも物足りないように感じる。日本はできないチームではないですから。ただ、最高の結果だけど、オーストラリア戦のほうが大事。負けたらなんの意味もなくなる」と話すように、次節が“真の大一番”となるのは間違いない。

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