「ゴールに関わるプレーを増やす」 なでしこ宮澤ひなたがアジア杯準々決勝で漂わせた“覚醒の予感”
元チームメイトやマイ仙台の同僚と連係して攻撃を活性化
2023年に開催される女子ワールドカップ(W杯)の出場権が懸かった1月30日のアジアカップ準々決勝で、MF宮澤ひなた(マイナビ仙台レディース)が、ゴールへ絡むプレーを連発した。
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まず前半27分、強いグラウンダーのボールでFW菅澤優衣香(三菱重工浦和レッズレディース)の先制点をアシスト。大爆発(菅澤はこの日4ゴール2アシスト)への導火線に火をつける。同アディショナルタイムには戦線復帰となったFW岩渕真奈(アーセナル/イングランド)からのクロスを押し込み、国際Aマッチ8試合目にして代表初ゴールを記録した。
後半に入っても、同3分に左からのクロスを菅澤へ送って、MF隅田凜(マイナビ仙台レディース)のゴールを引き出した。このタイ戦では、タッチライン際に開いてのプレー時間が長かった。
「決めごとっていうのではないですけど、一緒に組むサイドバック(SB)の選手の特徴。今日はDF宮川麻都(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)さんで、開いてプレーというよりもピッチの中央で関わっていくプレーが得意な選手なので、特に話し合ったりしたわけではありませんが、暗黙の了解という感じはありました」
宮澤が外へ出ていくことで開いたスペースへ、マイ仙台の同僚でもあるMF長野風花(マイナビ仙台レディース)や、前所属チームやU-20女子代表で一緒にプレーしていた宮川らが顔を出す。結果として攻撃に厚みが生まれ、タイのディフェンスは的を絞りにくくなった。
「開いているだけじゃなく、本来ならもっと中に入りたいと感じていたんですけど、センターバック(CB)からのビルドアップだったり、自分がサイドに開いたほうが、ボランチが飛び出しやすかったり」
このゲームでは、先発メンバーにマイ仙台のトリオが揃い踏みになった。そして、隅田、長野以外にも、宮澤にとってクラブや年代別代表でプレーしていた選手が、このチームには多い。
「顔を上げたタイミングで、『あ、今、パスが来るな』というのが分かる選手が多かったので、そういった意味ではやりやすかったです」