「なんてフィニッシュだ!」 EURO決勝で明暗を分けたポルトガルと仏の2人のスーパーサブ

元英代表FWシアラー「出場直後から脅威に」

 しかし、ジニャクが決めきれずに迎えた延長戦で、決着をつけたのはエデルの一撃だった。延長後半4分、フランス代表DFローラン・コシエルニー(アーセナル)のマークを弾き飛ばすようにボールをキープしてターンすると、ゴールから約20メートルの距離から右足を一閃。地を這うように飛んだボールは必死に飛びつくフランスGKウーゴ・ロリス(トットナム)の手の先を抜けてゴール左に突き刺さった。

 元イングランド代表FWで英公共放送「BBC」の解説者、アラン・シアラー氏は「エデルは途中出場した時から脅威だった。高い位置でボールをキープしていた。そして、なんてフィニッシュだ。ウーゴ・ロリスには止めるチャンスはなかった」と絶賛した。

 これが決勝点になり、エデルはポルトガルを初のメジャータイトルに導いたヒーローになった。タイムアップの笛が鳴った瞬間、ジニャクはピッチに崩れ落ち、エデルは歓喜に飛び回った。途中出場の2人に訪れた勝者と敗者のコントラストは、残酷にも決勝会場のスタッド・ドゥ・フランスに映し出された。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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