「より戦えることを証明したい」 “代役”の谷口彰悟はCBの定位置争い激化を促せるか
川崎でもチームメイトだった板倉、田中、守田らと好連係で無失点に貢献
日本代表は1月27日に行われたカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選第7節で中国と対戦。ここまで最終予選全試合で先発してきたDF吉田麻也(サンプドリア)とDF冨安健洋(アーセナル)を欠きながらも、DF谷口彰悟(川崎フロンターレ)とDF板倉滉(シャルケ)が代役を務め上げ、2-0の勝利を収めてグループBの2位を守っている。
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この最終予選、森保ジャパンの戦いぶりは不安定なものだった。ホームでの初戦でオマーン代表に0-1で敗れると、第3節でもアウェーでサウジアラビアに0-1で敗れ、W杯出場に暗雲が立ち込めた。それでも、そこから3連勝で2位に浮上したが、今度は中国、サウジアラビアとのホーム連戦を前に、センターバック(CB)の2枚が負傷離脱。東京五輪でもコンビを組んだ日本の守備を支えるコンビの離脱は、大きな不安要素として取り上げられた。
そうした声は、チームにも届いていた。試合前の心境について、谷口は「プレッシャーは、もちろんありました。メディアの書き方も『大丈夫か』というもので、不安はあったでしょうし、誰が代役を務めるんだという報道もかなりありました」と、振り返る。
その一方で、同時にチャンスであったことも谷口は感じ取っていた。
「でも、準備をしている選手たちは、今回はCBになりましたけど、みんながその座を狙っています。そのチャンスを目がけて、今までも良いトレーニングをしてきました。今回、僕と(板倉)滉がチャンスをもらいましたが、そうやって出た選手がきちんとしたパフォーマンスを発揮することが代表だと思う。普段出ている選手がいないなかでも、きちんと仕事をすることは大事だし、それでまた新たな競争が生まれていけばいい」
無失点という数字ももちろんだが、それ以外の部分でも、谷口はしっかりとしたパフォーマンスを見せた。準備段階の時から、想像していた状況がピッチ内にはでき上がっていたとその理由を明かす。
「試合前から、ブロックを組んでくると予想していたので、僕だったり、滉だったりが、ボールを持つ時間は長くなるかなと予想していました。そのなかで、簡単にインサイド(ハーフ)の守田(英正)だったり、(田中)碧を引かせるよりは、彼らが相手の嫌な位置にいて、そこにパスを出し入れしたり、2人を飛ばして(南野)拓実だったり、サコさん(大迫勇也)に一発(パスを)通せれば、チャンスが広がるとイメージをしていました。試合開始しても、比較的、そういうシチュエーションが多かったので、そこは常に狙っていました」