泥臭いストライカーが覚醒へ なでしこ植木理子がグループリーグで掴んだ自信と“意欲”
初戦ミャンマー戦に続き、韓国との一戦でも開始1分足らずで先制ゴール
女子アジアカップのグループリーグ1位突破をかけた1月27日の第3戦。今大会の2試合を4バックで戦っていた韓国は、日本戦で中央のDFを3枚に増やし、5バックで向かってきた。DFチャン・スルギがベンチ外になっていたが、そういった人的問題なのか、それとも中国とのプレーオフ第2戦、アメリカ遠征の第1戦で有効となっていたシステムを、ここまで隠していたのか。理由はともあれ、布陣変更に伴う確認の時間がほしかっただろう。
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しかし、なでしこジャパン(日本女子代表)のFW植木理子(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)は、これを与えなかった。DF三宅史織(INAC神戸レオネッサ)が入れた縦のボールを胸で落とし、DFイム・ソンジュのアプローチをかわす。その勢いのまま、右へ突き進むと見せて、さらに体を回転させて韓国ゴール正面へ向くと、思い切り右足を振り抜く。
「(試合が始まってすぐの)早い時間でしたし、シュートをする時間帯と思っていたので、結果はどうあれ、1回、仕掛けてみようと思っていました」
キックオフの笛から30秒あまりでの先制ゴール。高く掲げた右腕を飛び上がりながら振り下ろしたヒロインは、ゴールまでの鮮やかな5秒間のプレーを「たまたま」と謙遜した。
池田体制下初得点者としての名を記した植木は、出場機会のなかったグループリーグ第2戦のベトナム戦(3-0)を経て、この大一番への準備を怠らなかった。
「(韓国は4バックではなく、5バックで来たが)いろいろなやり方でやってくるというのは、選手同士で話し合っていたので、それが結果に結びついて良かったです」