「SBは代役CBに支えられていた」 森保Jが中国戦で露呈した懸念材料を元日本代表DFが指摘
【栗原勇蔵の目】吉田と冨安の代役CBを務めた谷口&板倉を評価
森保一監督率いる日本代表は、1月27日に行われたカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選第7節中国戦で2-0と勝利した。FW大迫勇也(ヴィッセル神戸)の先制PK、MF伊東純也(ヘンク)の最終予選3試合連続ゴールで勝ち点3は手にしたものの、FIFAランク74位の相手に2得点止まり。W杯最終予選経験者の元日本代表DF栗原勇蔵氏は、勝利を評価しつつも、「ポジティブに受け入れづらい」と見解を示した。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)
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キャプテンのDF吉田麻也(サンプドリア)、DF冨安健洋(アーセナル)の守備の要2人を欠いた日本は4-3-3システムを継続し、センターバック(CB)の代役にDF谷口彰悟(川崎フロンターレ)とDF板倉滉(シャルケ)を起用してスタート。右サイドに入った伊東を中心に攻撃を仕掛けていく。
日本は前半11分、右サイドで背後に抜け出した伊東がマイナスのクロスを送ろうとしたところで中国DFワン・シェンチャオがハンドの反則。PKが与えられ、これを大迫がゴール右へ冷静に蹴り込んで先制点を奪った。
その後もチャンスを作りながら1-0で前半を折り返したなか、森保監督は後半13分にFW前田大然(セルティック)とDF中山雄太(ズウォレ)を投入。するとその3分後、左サイドから中山が相手の配置の間に落とす正確なクロスを供給。そこにファーサイドから入り込んできた伊東がヘディングシュートを決めて待望の追加点を挙げた。
後半28分には最終予選中の累積警告を1枚持っているMF遠藤航(シュツットガルト)に代えてMF久保建英(マジョルカ)を投入。キャプテンマークはGK権田修一(清水エスパルス)に託された。中国から攻撃を受ける場面は多くなかったが、日本は無失点のまま試合を2-0で締めくくった。
栗原氏はまず、「中国に完封で勝てたのは一番やらなきゃいけないこと」と勝ち点3の結果を評価。代役CBを務めた谷口と板倉について「CBは安定していました。中国に多くのチャンスは作らせず、終始落ち着いて守備をしていて、2人の特徴であるビルドアップでもいいリズムでつけていた。前の選手も連動しやすさがあって、最近の試合では一番流れはあったと思います」と振り返った。