名将クロップも「100年に1人の才能」と認める逸材 アーセナルFWが漂わせる“大物感”
ブラジル時代に無名ながら移籍金9.3億円で名門アーセナルへ
2017年に16歳9か月でプロデビューを果たし、イトゥアーノでの1年目に34試合で10得点を挙げる活躍を見せたとはいえ、欧州では当時無名の存在だった。そんな選手にアーセナルは移籍金600万ポンド(約9億2500万円)を投じている。元チーフスカウトのフランシス・カジガオ(現チリサッカー連盟テクニカルディレクター)が発掘した原石は、またたく間にスターダムの階段へと足をかけた。
アーセナル加入から早3年半。左膝の怪我で長期離脱するなど苦しみも味わったが、敏腕のカジガオやクロップが認めたポテンシャルはやはり本物だった。規律違反でキャプテンを剥奪されたガボン代表FWピエール=エメリク・オーバメヤンの離脱後はチームの得点源の1人となっており、プレミアリーグではすでにキャリアハイの4得点を挙げている。
そのインパクトは絶大で、アーセナルは今冬の移籍市場で左サイドのアタッカーと右サイドバック(SB)を補強する計画があったものの、マルティネッリと冨安の活躍によって当初のプランを変更したとまで言われているほど。エリア内での得点嗅覚に優れるだけでなく個での突破力も備えるだけに、かつての元フランス代表FWティエリ・アンリのような選手へと大化けする予感が漂う。
ガブリエル・マルティネッリ――。その名前を世界中の人が覚えるのに、そう時間はかからないかもしれない。