名将クロップも「100年に1人の才能」と認める逸材 アーセナルFWが漂わせる“大物感”
名将クロップは2019年から「信じられないストライカー」と高評価
「ところで、みんな彼の名前を覚えておくべきだ。彼は並外れた選手だよ」
リバプールを率いるユルゲン・クロップ監督は、現地時間1月21日にエミレーツ・スタジアムでアーセナルを破った試合後のオンライン会見でこのようなコメントを残している。この言葉は、自身の教え子たちではなく、アーセナルでプレーする20歳のブラジル人FWガブリエル・マルティネッリに向けられたものだった。
リーグカップ準決勝でリバプールはアーセナルと激突。ホームで行われた第1戦をスコアレスドローで終えたが、迎えた第2戦はポルトガル代表FWディオゴ・ジョッタの2得点によって2-0で快勝。2戦合計スコア2-0で決勝へと駒を進めた。
スピードを生かしたドリブルと、最終ラインの背後に抜け出す狡猾な動きから得点を奪ったポルトガル代表FWが試合の主役を演じたが、クロップ監督は決勝で対戦するチェルシーについて聞かれたタイミングで、ふと思い出したかのようにマルティネッリの名前を口にしている。彼への賛辞は心からの本音だったのだろう。
マルティネッリはシーズン序盤こそ出番が限られていたものの、ミケル・アルテタ監督の下で着実に出番増やしており、左サイドのファーストチョイスとなりつつある。プレミアリーグ第13節ニューカッスル戦(2-0)では、日本代表DF冨安健洋のアシストから得点を決めたことも記憶に新しい。
クロップ監督がマルティネッリを称えたのも、実は今回が初めてではない。アーセナル加入1年目の2019年10月、マルティネッリはリーグカップでリバプールから2得点を決めたことがあり、ドイツ人指揮官は当時18歳だった若者について「100年に1人の才能。信じられないようなストライカー」と惜しみない賛辞を送っていた。2年以上も前からそのクオリティーに目を付けていたことになる。
才能の宝庫であるブラジルが生んだ新たなスター候補生のマルティネッリ。彼は2018年にブラジル4部リーグのイトゥアーノからアーセナルへ大幅なステップアップを果たした。