コウチーニョ、プレミアで復活へ 29歳の実力者に“英雄”ジェラードは何を求める?
今冬アストン・ビラへ加入、新天地デビュー戦で上々のパフォーマンス
ブラジル代表MFフィリペ・コウチーニョは今冬にバルセロナを離れ、アストン・ビラへ加入した。元同僚スティーブン・ジェラード監督の下でかつての輝きを取り戻すことはできるのか。メガクラブを渡り歩いてきた29歳の真価が問われる挑戦となる。
コウチーニョほどの輝かしい経歴を持つ選手は世界を見渡してもそうはいないだろう。16歳の時にヴァスコ・ダ・ガマからインテルに引き抜かれると、その後はエスパニョール、リバプール、バイエルン・ミュンヘン、バルセロナでプレー。クラブ史上最高額の1億6000万ユーロ(約210億円)で加入したバルセロナでは苦戦を強いられたが、ブラジル代表としても63キャップを誇る世界でも指折りの実力者だ。
そんなコウチーニョがバルセロナからの期限付き移籍で加入したのがプレミアリーグのアストン・ビラだ。自身7クラブ目の新天地となる。
開幕前にイングランド代表MFジャック・グリーリッシュ(マンチェスター・シティへ移籍)を失い、昨年11月の時点で降格圏目前の16位に低迷していた同クラブはディーン・スミス前監督を解任し、リバプールの“英雄”ジェラード監督を招聘した。新監督の下で立て直しを図っている。
チームの起爆剤として期待されるコウチーニョは現地時間1月16日に行われたマンチェスター・ユナイテッド戦の後半23分、0-2とビハインドの状況でピッチに立ち移籍後初出場を果たした。
リバプール時代の2018年以来約4年ぶりのプレミアリーグ出場となったコウチーニョ。後半31分にドリブルの仕掛けと味方とのパス交換でチャンスを作ると、そこからMFジェイコブ・ラムジーのゴールに繋がった。後半37分にはラムジーの左からの折り返しに自らゴール前へ飛び込んで同点弾をゲット。上々のデビュー戦となった。
かつてはチームメイトとして同じピッチに立っていたよき理解者であるジェラード監督の存在がコウチーニョにとって大きなプラス要素になることは間違いない。リバプールでは公式戦通算201試合で54得点45アシストを記録。2014-15、15-16シーズンに2年連続でクラブ年間最優秀選手に選出されるなどプレミアリーグの水が肌に合っていることもリバプール時代に証明しており、活躍の舞台は整っている。