J1浦和、3か年計画3年目で「大幅入れ替え」 槙野、宇賀神、興梠の功労者も退団…“変革断行”の真意とは?

3年計画の最終年は集大成でありながら通過点という意味合いも

 西野努テクニカル・ダイレクター(TD)は、1月12日に行われた新加入選手の記者会見において、その真意をこう語っている。

「ベテラン、主力選手たち、レッズの顔となる選手たちが多くいなくなり『リーダーシップは大丈夫なのか』『戦力は大丈夫なのか』と言われる。そこを十分にカバーできる新戦力を今日紹介させてもらったと思う。逆に言うと、今まで甘えていたところ、頼ってきたところに頼っているだけでは、この先の成長、上昇カーブを描けないという判断もある。不安があるからこそ頑張れると思うので、不安の声もたくさんあるが、逆にそれを力にして成長させるチーム作り、マネジメントをしてきていますし、していきたい」

 もちろん、浦和としては3年計画の最終年であり「結実の年」である以上、目標は06年以来のリーグ優勝に置かれている。一方で、西野TDは一部ポジションの選手補強について「クラブとしての経済的な部分と現場が求めるもの、あとは中長期的に、今年や来年だけでなくその先も考えたなかで年齢の部分も考慮した」とも話す。決して、この3年計画を終えた後の来季以降がどうなっても良いという無理なチーム編成をしたわけではなく、集大成でありながら通過点という意味合いが込められている。

 17日に沖縄県へ移動し、18日から本格的にトレーニングキャンプをスタートしている今季の浦和だが、成長カーブを描くなかでリーグの頂点を目指すという難しいミッションにチャレンジすることなる。一方で、それは新たな黄金期を築き上げるために必要な助走期間であるとも言えるはずだ。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)

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