岡崎、ブラジル相手の完敗に「今の自分たちの実力」

 

戦術面も「もっと徹底的にやらないといけない」

 

 日本代表FW岡崎慎司が14日のブラジル戦で、1トップで先発。若手中心の不慣れなメンバー構成ながら、前線で起点となり、惜しいシュートを放つなどブンデスリーガ得点王の存在感を示した。しかし結果は0-4完敗。厳しい現実に直面し、自陣に引いて堅守速攻というこの日のアプローチを選択するのなら徹底的に突き詰めるべき、と強く主張した。

 後半33分にFW柿谷との交代でピッチを退くまで、連携乏しい若手中心のチームで奮闘した岡崎は、本気モードにはほど遠いブラジルに惨敗した悔しさから声を上ずらせていた。

「厳しい戦いは予想していた。自分たちも(選手間で)話して、ある程度引いてサッカーをするように話をして、相手が入ってきたところを潰すという形を狙った。うまくはまった部分もあった。取った後、いい攻撃もできていた。ああいう形で、集中しなければいけないところで点をやられる。そこが今の自分たちの実力だと思う」

 ハビエル・アギーレ監督が就任して間もない段階で、しかも、代表経験の乏しい選手が次々に抜擢される現状では、連動性もなければ、守備面の約束事も浸透していない。このタイミングで王国ブラジルと対戦することになった選手たちは話し合いの末、自陣に引くアプローチを選んだ。

 前半は0-1で凌いだ。前半24分のFW小林の左足の惜しいボレーシュートから、日本に流れがやってきた。同35分にはDF酒井のクロスから岡崎が惜しいヘディングシュートを放つなど攻勢に出たが、後半3分に柴崎のトラップミスからブラジルに追加点を許した。あとはリズムに乗ったカナリア軍団に圧倒されるだけだった。

「相手の1つ1つの力が上回った感じがする。個人の力によるところはある。日本はチームで戦わないといけない。日本は個人の能力を高めないといけない部分もある。チームとしては今のやり方でやるのなら、もっと徹底的にやらないといけないし、突き詰めないといけない」

 岡崎はそう悔しがった。ブラジルワールドカップで明確になった、個の力という課題も一朝一夕には改善されない。自陣に深く引いてカウンターという戦術もまだまだ中途半端。4得点のネイマールが輝き、日本には無力感ばかりが残った。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

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