Jリーグ新天地移籍組「飛躍を遂げそうな10人」 “川崎の大砲”に注目、個人昇格MFが古橋亨梧級の大ブレイク!?
伸びしろ十分のDFエンリケ・トレヴィザン、期待値は十分の新戦力
【3】エンリケ・トレヴィザン(24歳)
(FC東京←大分トリニータ/DF/完全移籍)
昨季リーグ成績(J1):38試合2得点
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大分の天皇杯準優勝メンバーの1人で、空中戦では無類の強さを発揮。セットプレーの得点源としても期待ができる。その個人能力に加えて、片野坂知宏監督(現ガンバ大阪)の戦術にフィットした経験も、アルベル・プッチ・オルトネダ新体制のFC東京にとっては好材料だろう。24歳と伸びしろもあり、Jリーグを代表する外国人選手の1人になり得る。新守護神として期待されるGKヤクブ・スウォビィクとともに、チームに安定感をもたらしそうだ。
【4】神谷優太(24歳)
(清水エスパルス←柏レイソル/MF/完全移籍)
昨季リーグ成績(J1):25試合3得点
いかにも清水のカラーに合いそうな補強であり、昨年の柏においても確かな輝きを放っていた。清水は鹿島から移籍のMF白崎凌兵など、攻撃的なタレントが多く神谷にとっても競争は不可避だが、2列目のレギュラー争いの筆頭格だろう。精力的なプレッシング、鋭い突破に加えて動き出しのセンスもあり、ハートの強さも魅力だ。
柏ではレギュラー奪取には至らなかったが、出番を掴めば違いを生み出すプレーを披露。清水でさらに出番を増やせるかが鍵になる。セットプレーのキッカーとしても優れており、J屈指のキッカーであるMF西澤健太との共演も注目だ。
【5】宮代大聖(21歳)
(サガン鳥栖←[徳島ヴォルティス→]川崎フロンターレ/FW/レンタル移籍)
昨季リーグ成績(J1):32試合7得点
「川崎の大砲」が大きく飛躍するべきシーズンを、川崎ではなく鳥栖で迎えるというのは不思議な感覚もある。徳島ではタクティカルに右サイドで起点になる仕事も求められていたため、怪我さえなければ昨季の7得点を超えてくるだろう。シュートの技術はJリーグの日本人選手で1、2を争うレベルで、打てば枠を外さない。徳島で前線を組んだFW垣田裕暉とのコンビでどこまで2人が得点を重ねられるか。鳥栖の命運を握る1人だ。
【6】上門知樹(24歳)
(セレッソ大阪←ファジアーノ岡山/MF/完全移籍)
昨季リーグ成績(J2):41試合13得点
J2からJ1の舞台に“個人昇格”した選手は多いが、そのなかでも飛躍候補の筆頭格のアタッカー。FC岐阜からヴィッセル神戸に移籍し、日本代表まで上り詰めたFW古橋亨梧(セルティック)のようなブレイクも十分にあり得る。ミドルレンジからの決定力は凄まじく、MF清武弘嗣などと攻撃のイメージをシンクロできれば、J1でも二桁を狙えるだろう。典型的なセンターフォワードではないので、サイドハーフも問題なくこなせるが、2トップでポストプレーの得意なFWと組ませるのが理想的か。
河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。