セルティックの日本人補強、“新トレンド到来”の可能性を英指摘 「香川、岡崎のよう」

セルティックの井手口陽介、旗手怜央、前田大然【写真:Getty Images】
セルティックの井手口陽介、旗手怜央、前田大然【写真:Getty Images】

今冬日本人3選手を加えたセルティックの補強動向に現地注目、過去のトレンドと比較

 スコットランド1部リーグのセルティックは、今冬の移籍市場で日本代表FW前田大然、日本代表MF井手口陽介、日本代表MF旗手怜央の3選手を獲得した。これでセルティックには、FW古橋亨梧を含め、4人の日本人選手が所属することとなったが、この補強は英国内でも注目を集めているようだ。英紙「ガーディアン」は、「セルティックの最新の日本人選手の買取は、バーゲンであり、スコットランドの新たなトレンドになるかもしれない」という記事を掲載している。

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 2021年途中まで、横浜F・マリノスを率いていたアンジェ・ポステコグルー監督は、セルティックの監督に就任すると、ヴィッセル神戸から古橋を獲得。その古橋は瞬く間にチームにフィットすると、公式戦26試合で16得点5アシストという結果を残し、チームのエースとなった。

「ガーディアン」紙は、Jリーグを「ヨーロッパの5大リーグを除き、世界でも有数のリーグの1つ」と評価し、セルティックの新加入トリオがJリーグのトップ選手たちであることを紹介。さらに、かつて名古屋グランパスを率いたアーセン・ベンゲル監督が2013年に語った「私が関心を持ち、競争力がとても高いと感じている新たな市場は、日本だ。ドイツでどれだけの日本人選手がプレーしているか見てみればいい」という言葉も引用した。

 実際、2010年に日本代表MF香川真司がドルトムントで活躍を見せると、ドイツには次々と日本のトップクラスのタレントが移籍。記事では「2014年の時点で、12人の日本人がブンデスリーガーでプレーしていた。これ以上の外国籍選手を送り出しているのは、スイス、オーストリア、ブラジルだけだ」と指摘したうえで、「似たようなことが、スコットランドで起こるかもしれない。何人かが来て、輝き、かつての香川、岡崎慎司のように、よりお金のあるリーグへ売却されるかもしれない。もしくは長谷部誠のように長らくとどまったり、長澤和輝のようにすぐに国へ戻ったりする場合もあるだろう」と、今後を予見している。

 また、4人の日本人選手が在籍するセルティックが、日本で注目を集める一方、その注目を収益にすることの難しさを指摘。それでも、3選手で合計350万ポンド(約5億5000万円)の取り引きは財政面で大きな支出となっていないとして、セルティックにとって起こりえる問題は「今後、再び日本の市場で選手を獲得しようとした際に、競合相手が出てくるかもしれないこと」と、まとめている。

 セルティックに加入した日本人選手が、次々と活躍を見せれば、日本人選手獲得の動きが加速することは十分に起こり得る。古橋が切り開いた道を、今冬に加わった3選手がさらに大きくできるか注目だ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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