「打つところがない感じだった」 元日本代表GKが語るノイアーとブッフォンのPK戦での威圧感
コースを読み切っていたからこそ…
PK戦は運だと言われることが多いが、GKにとってはヒーローになる最大のチャンスとも言える。だからこそ、土肥氏は試合後に涙を流したブッフォンの気持ちも手に取るように分かるという。
「年齢を考えるとブッフォンにとって最後の国際大会になる可能性もあります。そしてチームとしてもイタリアはスペインを倒すなど調子が良かった。そのなかでのPK戦で、最後にズドーンと逆を突かれて決められれば、気持ちも踏ん切りがつくと思うんですが“中途半端なところに蹴るなよ”ってボールが来てしまったので、悔しさが倍増したのではないかと思います」
38歳となったブッフォンの気持ちを慮りつつも、「あんな見ごたえのあるPK戦は今後もなかなか見られないと思いますよ」と土肥氏は振り返った。EURO史に残る守護神対決は、サッカー史に残るPK戦として今後も語り継がれていくのかもしれない。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images